女性マンガ家《もんでんあきこ》氏が描いた熱血教師マンガ『アイスエイジ』+「Ⅱ」全13巻を御存じですか?



時期にもよりますが、当初からいわゆる「少女マンガ時代」を経ずにいきなり女性向けマンガから出る女性作家さんも、少なくありません。
なお、このいわゆる「大人大学生以上向け女性マンガ」を総称して、「レディーズ・コミック略してLC)」と呼ぶのが一般的ですが、その場合これもいわゆる一般的18禁アダルト女性向けマンガの総称としても使われます。
そこでバカバカしい話しではありますが、ここでは一般販売いわゆる「販売場所規制」を受けていないものを、敢えて「一般女性向けマンガ」と呼称しています。

よく知られている、女性向けマンガ家としてフリー百科事典ウィキペディアリンク済みには、次のような名前が並んでいます。


・井出智香恵
・さかもと未明
・汐見朝子
・葉月つや子
・星合操
・森園みるく
・もろおか紀美子
・矢萩貴子
・渡辺やよい


実際には他にも多数いらっしゃいますが、いわゆる一般的な大人の女性マンガを、当初から描かれていた点では、これらの方々有名どころだと思います。
尤も、最初の井出智香恵氏は当初は明らかに少女マンガで出ていらっしゃいましたが、比較的早い時期に大人の女性向けの方へ進出されています。他にもそう言う方が、ある種大半ではありますが、中には赤堀路代氏のように、少女向け女性向けの両方に描かれている、作家もいらっしゃいます。

そんな中で、今回取り上げる〈もんでんあきこ〉氏は、デビュー当初はともかくかなり早い時期から、女性向けマンガ誌で活躍されている作家と申し上げて、差し支えないと思います。
またこの方の場合は、既に名を為した少女マンガの大家になってから、女性マンガに移られた方では無いのにも関わらず、比較的その作品がよく《コミック化!》される事でも、特筆すべき作家さんであると言えます。

ここで詳細には触れませんが、とにかく少年マンガ・少女マンガ・青年マンガに比べて、女性向けマンガは徹底的に、コミック化されません。
これは、少女マンガ界では大ベテランという方でも同じで、「何でこの人の作品がコミック化されないの?」という例が、非常に多いのが現状です。理由はもちろん、「売れない!」からに、他なりません。いわゆる新古書店へ持ち込むと分かりますが、どんなに状態が良くてもまず女性向けマンガは、値段が安いか場合によっては付きません!この現状には呆れるほか有りませんが、同じ理由なのか?そもそも女性向けマンガ誌そのものが、売れない!!のだ、そうです。

作家は同じなのに、何で?というほどこの落差は、致命的です。
同じ事はファン・レターにも言えるそうで、有名少女マンガ作家になれば、連載マンガが掲載される度に、おびただしい量のファン・レターが、特に購読者の若い女性から届くそうです。ところが同じマンガ家が、大々的に女性向けマンガ誌に描いたとたん、嘘のようにファン・レター減る……
この為、一時期「大人向け女性マンガ誌はベテラン作家の姥捨て山!」の様に扱われ、編集部内でもダメ編集の左遷先!の様に言われていた時期が、確かにあったそうです。

しかし現在は、若い女性向け視聴者用の原作不足に悩んでいた、TV界が目を付けた事もあり、有名な槇村さとる氏の「おいしい関係」などのヒットもあり、大きく見直されています。
ただ、全体的な出版不況も重なり、マンガ誌そのものとコミックの売り上げは、相変わらず低迷状態で混迷しています。この大人の女性の、根本的な大人女性向けマンガ誌及びコミックの、購買力の低下の原因は今のところハッキリしません。
不思議な事に同年代の女性でも、少年・少女・青年マンガは平気でいわゆる、「大人買い(数巻から数十巻を一度に買う)」をして行くのです。聞き取りや、アンケート調査でも「悪い印象は持っていない」けれども、「経済的に一番最初の節約対象」だという意見が、多いのだそうです。

基本的に、マンガなら何でもいい的なマンガ好きには、サッパリ理解できません。
という訳で、そんな典型的な?〈一般向け大人の女性マンガ〉から、珍しい熱血教師マンガ!を、取り上げてみたいと思います。


もちろんネタバレまくりです!


アイスエイジ 1 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 1 (クイーンズコミックス)
(2004/02/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る




アイスエイジ 1~最新巻(クイーンズコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]アイスエイジ 1~最新巻(クイーンズコミックス) [マーケットプレイス コミックセット]
()
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 2 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 2 (クイーンズコミックス)
(2004/08/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 3 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 3 (クイーンズコミックス)
(2005/02/18)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 4 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 4 (クイーンズコミックス)
(2005/08/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 5 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 5 (クイーンズコミックス)
(2006/02/16)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 6 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 6 (クイーンズコミックス)
(2006/10/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 7 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 7 (クイーンズコミックス)
(2007/09/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る
アイスエイジ 8 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 8 (クイーンズコミックス)
(2007/10/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 9 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 9 (クイーンズコミックス)
(2007/11/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ 10 (クイーンズコミックス)アイスエイジ 10 (クイーンズコミックス)
(2008/08/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ2 1 (クイーンズコミックス)アイスエイジ2 1 (クイーンズコミックス)
(2009/02/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ2 2 (クイーンズコミックス)アイスエイジ2 2 (クイーンズコミックス)
(2009/08/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


アイスエイジ2 3 (クイーンズコミックス)アイスエイジ2 3 (クイーンズコミックス)
(2010/03/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


このように、10巻に続編が3巻の全13巻で完結とは、この作家にとっては現時点(2013年05月現在)では、最長不倒では無いでしょうか?
しかも、この作品は人気があったのか、上記のモノは最初に集英社から出された、クイーンズ・コミックスです。そして最近流行の電子出版で、昨年2012年に全巻デジタル化されています。ただ個人的に電子出版は、苦手なので(特にマンガは読めません

著者の後書きによると、当初は全1巻くらいで完結!の作品と言う事で、始めたというのですから、驚くべきか呆れるべきか?
ただし、特にこの女性マンガというジャンルでは、珍しい事ではありません。むしろ、最初から連続者にすることの方が珍しく、基本は1話読み切りです

これは既に述べたように、このジャンルのマンガ誌及びコミックスが〈売れない!〉事が、最大の理由です。
長く続く作品でも、基本的には1話で読み切りで、長くても数話完結と言うのが、お約束と見えます。ですので、ほとんどの長期連載は、結果として《読み切り連作!》これを長いものだと、月刊とはいえ10年以上続けているのですから、考えようによっては、失礼を承知で申し上げる〈引き延ばす為に続けている!〉様にしか見えないような、少年マンガ誌や青年マンガ誌の連載作品とは、明らかに作品の質が違うと、思います。

もちろん作品や作者によりその内容や、表現は様々になりますが、基本的に内容は濃密で濃厚と言い切って、良いと思います。
その為もあるのか、あるいはジャンルとしての編集部の方向性か、いわゆるSFやファンタジー色の強い作品は少なく、有るとすればオカルトやホラー性の強い作品でしょうが、時代はともかく日常が舞台の現代マンガです
その意味では、この作品の作者〈もんでんあきこ〉氏は最初から、少し異質でした。最初の長編であり、その名を知らしめた『女戦士アマゾネスの末裔』混じりッ気無しの、いわゆる現在で言うところのK-1などに準ずるプロの女性格闘家が生長する物語でした。

この作者の格闘家好きの体育会系はかなり強烈で、それだけにいわゆる女性マンガの中では異彩を放っています
文字通り、他にはちょっと見当たりません。その典型とも言える作品が、以下のように紹介されています。


ラブスパルタン』全2巻
(集英社、クィーンズ・コミックスから引用)

可愛いお嫁さんを夢見ていたヒロイン。
サラリーマンをしながらプロレスラーを目指す、彼との出会い……!?



実際に、サラリーマンをしながらプロボクサーを目指す人が、話題になった当時のいわば便乗作品?ですが、内容はもちろんシビアな現実も描いています。
平凡な?お嬢さんOLが、気になる男性同僚が実はプロレスラー!だった!さァ、どうする!?という、普通ならコメディーの色彩が濃くなりがちな話題ですが、そこはシリアス格闘家作家ですから、笑いよりも深刻で複雑な問題……企業の中堅サラリーマンが、実は真剣に海外でのNPO活動を考えていた。しかも、場所は紛争地域。
どうして彼がそういう志望を持ったのか、彼にそこでの活動が出来るのか?という本人の内面的な問題もありますが、家族や職場内の人間関係や、純粋な経済的な問題。まして、結婚を考えている恋人などがいた日には……この作家には、そういう世界の危険地域で、敢えて働く人々が主人公の作品が、長編から読み切りまで、数多くあります。

個人の内面だけで、大変な物語ですが、それが身内それも「別れれば他人」という夫婦や恋人同士なら、どうするのか?
御紹介した『アイスエイジ(続編も含めて全13巻)』は、まさにそういう物語の、1つの原点とも言える作品だと思います。

舞台は公立高校、一時期良くあった《入学者数の減少を喰い止める為の民間の指導者を採用》と言う取り組みで(最近はどうなったのでしょう?)、民間企業の営業管理職だった人物を校長に採用し、その校長の下で着実に進学校として、立ち直り?つつ有る高校。
しかし、肝心の校長は自身が取り入れた効率優先の、成績と評価主義がいわゆる学校の活気を、失わせていると思うようになっています。成績は、教師が生徒評価するモノですが、教師もアンケートにより生徒に評価されます(これは最近採用するところがありますネ)。
最終的には校長が判断するのですが、場合によっては低評価の教師は、教科担当から外されます。教師は、受け持ちの生徒の成績と、その生徒達による自分の評価の、両方を上げなくてはなりません。

そんな中で、校長が連れて来たのは、様々な戦場を撮影しレポートして来た、若き戦場カメラマン。
自分が作り上げ一定の効果と、外部からも評価された制度に、何かの疑問を感じた校長が〈生きた英語を教える専任講師〉として、珍しく教員免許を持つ彼を思いきって、採用したのです。
この採用にも、校長なりの根拠があり、その物語は後に語られます。そして、ここでこの物語のタイトルの2重の意味が、明らかにされます。
アイスエイジ〉とは、もちろんデズニーのCG映画から、とった訳ではありません。主人公の名前、不破(フワ)エイジ。生と死の狭間でしかない場所から帰還した彼には、日本の高校生の覇気の無い目付きに、違和感を覚えます。

主人公の名前と、その名前の通りに生と死の狭間で、それでも必死に今を生きる人々を見る為の、ある種の冷え切った心。
それに対する、現代日本の高校生という年代の、これも冷え切った人間としての在り方の問題。この二つの価値観?が衝突した時、初めて生じる熱き魂の、哀しい慟哭……
かくして、タイトルとは真逆の《熱血教師物語り!》が、始まります。

全10巻の中で、たぶん一番重いのは主人公・不破エイジ自身の、内面の問題でしょう。
しかし少なくとも前半は、評価や成績によって縛られた、生徒と教師達。その硬直し、冷え切った関係を、まるで熱く熱く、溶鉱炉で熱せられた鉄の鎚(つち)が、巨大なアイス・ロック(氷山)に振り下ろされる様に、不可能に思える冷え凍えた人間関係を、その熱と力で打ち砕いて行きます。
自身もまた、熱すぎる炎の熱と冷え固まった氷の破片を浴びて、まるでその裸の全身から飛び散る氷の欠片が、溶けて蒸発し白い煙となって噴き上げる中で、何度も何度も繰り返します。灼熱の炎で、鉄の鎚を真っ赤に焼き、目前の巨大なロックアイスに振り下ろす行為を……。

とても10+3巻の内容を説明できるはずも無いし、しようとも思いませんが、紹介したい物語が1つ。
第2巻から始まる「CLASS・12」は、中心がエイジのこの学校の教師としての資質を試そうと、丁度始まる2年生の修学旅行。ちなみにエイジは取り敢えず、2年の英語担当の非常勤講師です。副担任として預けられたクラスの担任が、母子家庭という事情もあり、同行できないと言う事でエイジが担任代行として、引率する事になります。
これを、無事に引率し終えれば、それまで様々な問題を起こして来たエイジの、この学校の教師としての資質を認め、それまでの問題を不問に付そうという、提案が含まれていました。本来で有れば、それまでにもエアガンだと思った女生徒に向けられた銃が、本物の実働銃と見破り(ベレッタF92・現米軍正式採用拳銃)、素速く銃口からの射線上から逸れて女子生徒から取り上げ、その状況を撮影しようとしたビデオカメラを狙い撃ちにしました。


ベレッタM92FS

ベレッタF92・M9として米軍正式採用モデル〉

女子生徒はエアガンだと騙されたが、銃に不慣れな為に自動拳銃なのに、1発目を装填しておらず、F92自慢の安全装置も、解除していませんでした。
成績優秀で品行方正とされている生徒会長が、この銃を裏ネットのオークションで、入手した事になっています。多くありませんが特徴を捉えて、銃自体も良く描けています。また、紛争地帯でさんざん銃器に弄ばれたエイジが、「日本には実銃は無い」という、先入観にも囚われていませんでした。
この生徒会長も、すっかり心が荒ん(すさん)でいました。なおこの時にエイジが没収?したベレッタ拳銃は、分解した上に分割して「燃えないゴミ」の日に、ゴミに出したそうです。


そして最初は、エイジに反感を持っていた女子生徒は、この事を境にエイジに対する見方を、改めるようになります。
そして、いよいよ修学旅行が始まります。エイジは、先の女子生徒から同じ女子同級生に、不穏な言葉を口にした人がいる事を、伝えられます。取り敢えずエイジは、彼女にその女子から目を離さないように頼み、もう1人の男子生徒には、その担任に対処を頼みます。
彼と彼女が口にした、不穏な言葉の意味する事は、修学旅行先の美しい沖縄で、《死ぬ》という言葉であり、2人の目的は《心中》でした。

彼らは、第二次世界大戦・太平洋戦争末期に、日本で唯一民間人を巻き込む陸上戦が行われ、現在の平和記念公園に建てられた「平和の礎(いしじ→沖縄方言読み)」には、敵味方軍民を問わず当時の死者の名が刻まれてますが、その数は既に21万人を超えています。
ところが、心中志望の生徒達は、それら「生きたくても生きられなかった」膨大な人々と同じように、「醜く死ねばその人達みたいに、皆が永遠に覚えている!」として、自分達の存在を、と言うより事実上は女子生徒の「自分は家族からも誰からも愛されていない!」という思い込みから、唯一陣を愛してくれているという男子生徒共に、死んで記憶に残ろうとしたのです。

しかし、エイジと男子生徒の担任がとっさの機転で、「死ぬならお前1人で死ね!彼を道連れにするのは、お前の我が儘だ!!そいつはお前と違って、他の人達に必要とされる人間だ!!」と、自分も彼も誰にも必要とされていないから、嫌がらせに死のうという女子生徒の願望を、見事に否定する一言で、女子生徒を狼狽えさせます。
同時に男子生徒も、このまま彼女を死なせて良いのかという、疑問を持ちます。誰よりも、彼女を必要としているのは、自分だと言う事に気付いたのです。同時に、女子生徒も本音が出ます。
「ここまで来て、1人で死ぬなんて最期まで独りで何て絶えられ無い!!

その時、沖縄特産の猛毒のヘビ、ハブが彼女の足下に現れ、それに気付いた男子生徒が、体を入れ換えると同時に、その足下にハブの牙が喰い込みます(ハブに注意の看板を超えた場所です)。
この時ようやく彼は、「こんな痛い思いをして、死にたくないし、お前にもこんな痛い思いは、させたくない(中略)だから、俺がしっかりした大人になるまで、待っててくれよ……」と言い、彼女も「うん……」と答えます。
この場面、衝撃はかなり大きいモノがありました。まさに数多くの、同年代の夢も希望もある若者が、圧倒的な理不尽によって、殺されあるいは死を選んだ事を、悼み悔いる場所で自らの命を、絶とうとする行為。その行為自体の、残酷さとその残酷さの意味が分かっていない、分かろうとしない世代。そして、それをまた教えて来なかった、教えられなかった世代。

主人公であるエイジ自身もまた、自分自身で知ろうとしなかった、他人の痛みと自分の見えない傷口に、やがて気付きます。
このシリーズは、全体的に見るとこの事件を1つの区切りとして、大きく変わって行くように思えますが、その詳細については作品を観て下さいとしか、言い様がありません。ただ大変に面白いのは、ここまでで主人公のエイジに対し、少なくとも反抗もしくは敵愾心を持っていた生徒や教師などが、ある意味こぞって味方になる……と言うのは少々オーバーですが、この後も重要なキャラクターとして登場します。

個人的にやや、間を置きますがこの時の心中の片割れであり、実際に自殺を煽動した女子生徒は、その後直接主人公とは関わらないところで、女子生徒達に影響与える存在になります。
そもそもは、彼女の心中計画を主人公に報告し、その後も何だかんだ言いながら、協力していた女子生徒と同じクラス(つまり主人公が臨時担任になり、その後正式に担任するクラス)だった関係で、特に男性問題を巡る先達(心中しようとした相手がいて頭も良い)として、「(あね)さん」と呼ばれ、頼られる存在となりました。
面白いのは、その後の彼女と心中未遂の相手になる彼氏との関係が、全く描かれていない!事です。彼女の方の存在感は、後になるほど増すのに、彼氏の方は……やはりこの辺が、女性マンガだと言う事でしょうか?

とにかく、彼女の言葉は実に大人の女性の言葉で、特に性交渉も含めた男性関係については、現実的かつ辛辣です。
何しろ、一度は彼氏と一緒に死のうとした人ですから、言葉の重みが違います……イヤ、違うと、他の女子生徒達に思われるのも、当然という役どころでしょう。このキャラクターが、実に生きています。更に面白いのは彼女はこの後、一度も作品の中ではクラス担任でありながら、主人公との絡みがありません。
作者が意識したのかしないのか、全く顔合わせが無いのです。ついでに、一緒に死のうとした心中相手との絡みも、ありません。この辺にこの作者の見方、描き方があるような気がします。

最後に、この彼女が同級生で2年生の女子に、先に卒業して告白された先輩に、プロポーズされて悩んでいると言う話を聞いた時の言葉を、引用します。
他の女子生徒達、特に最初から主人公に絡んで銃口を向けた女子生徒まで、自分の恋愛問題とダブらせて、泣き出した時に、彼女が浴びせた言葉は「先輩って、意外と子供っぽい人だったんだ」です。唖然とする、同級の女生徒達に向かって彼女が言うには、「就職して仕事がきいから、早く結婚して私生活では、アナタに癒されたいって、甘えの発想よね」基本的には、まだまだお互い仲良しでいたい世代の、女子高生達としては、実に現実的で厳しい言葉です。
しかし、プロポーズとか結婚という言葉に無意味に浮かれない。基本的にまず女性としての、男性の見方ではあるでしょう。

その場に居た、全員の感想は「あ、姐さん、厳しい御意見で……」ですが、これで現実に立ち返り結婚も何も、女子が卒業してからの話しだと言う事で、納まりが付いたようです。
この点は、実に男性もしくは男子諸氏にとって、生徒だろうと教師だろうと同じ事だという話しが、この後には物語として、展開します。ですが、彼女のこの意見にはキッパリとした、結婚と言うより恋愛は、女子高生と言えども基本的に男女平等(建て前ではなく本音の部分で……)で、お互いの存在感はイーブンでなければ意味は無い。という辛辣で現実的でっすが、女性としてかなり重要なメッセージが、含まれていると思います。


竜の結晶 (1) (クイーンズコミックス―コーラス)竜の結晶 (1) (クイーンズコミックス―コーラス)
(2001/06)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 2 (YOUNG YOUコミックス)竜の結晶 2 (YOUNG YOUコミックス)
(1996/11)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 3 (YOUNG YOUコミックス)竜の結晶 3 (YOUNG YOUコミックス)
(1997/05)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 4 (YOUNG YOUコミックス)竜の結晶 4 (YOUNG YOUコミックス)
(1997/09)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 5 (YOUNG YOUコミックス)竜の結晶 5 (YOUNG YOUコミックス)
(1998/02)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 (6) (クイーンズコミックス―コーラス)竜の結晶 (6) (クイーンズコミックス―コーラス)
(2001/10)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 (7) (クイーンズコミックス―コーラス)竜の結晶 (7) (クイーンズコミックス―コーラス)
(2002/04/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 (8) (クイーンズコミックス―コーラス)竜の結晶 (8) (クイーンズコミックス―コーラス)
(2002/04/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 (9) (クイーンズコミックス―コーラス)竜の結晶 (9) (クイーンズコミックス―コーラス)
(2002/12/14)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


竜の結晶 (10) (クイーンズコミックス―コーラス)竜の結晶 (10) (クイーンズコミックス―コーラス)
(2002/12/14)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


P.D.エージェンシーの報告書 1 (クイーンズコミックス)P.D.エージェンシーの報告書 1 (クイーンズコミックス)
(2001/05)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


P.D.エージェンシーの報告書 2 (クイーンズコミックス)P.D.エージェンシーの報告書 2 (クイーンズコミックス)
(2002/01)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


P.D.エージェンシーの報告書 3 (クイーンズコミックス)P.D.エージェンシーの報告書 3 (クイーンズコミックス)
(2002/09/19)
もんでん あきこ

商品詳細を見る


関連記事
ブログランキングに参加しています
良けれポチッと押して下さい


ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 アニメブログへ にほんブログ村 漫画ブログ レディースコミック(ノンアダルト)へ
にほんブログ村 漫画ブログ 漫画考察・研究へ にほんブログ村 漫画ブログへ にほんブログ村 アニメブログ アニメ考察・研究へ

人気ブログをblogramで分析


ブログ拍手です管理者のみ閲覧コメントも可能

theme : レディコミ/TL/YL
genre : アニメ・コミック

line
line

comment

管理者にだけ表示を許可する

line


line

line
プロフィール

HINAKA

Author:HINAKA
『あんのんブログPart2・HINAKAの戯れ言』です。
本来は、『あんのんブログ・HINAKAの雑記』としてSo-netブログであったものが、So-netブログから追い出されて、ここで新たに構築するモノです。

line
検索フォーム
line
最新記事
line
カテゴリ
line
閲覧者数
ソネブロ以来の
総アクセス数




FC2以降の
アクセス数




ブログ全体の拍手



管理者のみ閲覧の
コメントも送れます



管理者宛
メール・フォーム






無料アクセス解析




FC2専用
ランキング











アクセスランキング


ブログパーツ





FC2バナー広告





ブログ村の
各種ランキング

(切り替え可能)》




line
最新コメント
line
Amazonでお勧め















line
映画情報
映画.com



line
月別アーカイブ
line
リンク
このブログをリンクに追加する




line
RSSリンクの表示
line
ブログ掲示板

line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
sub_line