『タクティカルロア』と『蒼き鋼のアルペジオ』に登場した、機雷型?海底設置式魚雷。



タクティカルロアと、最近放映されたばかりの『蒼き鋼のアルペジオ』で、似たような武器が当然のように使用されました。
しかし、実際にこのようなものがあるのかどうか?むしろ、ゴロゴロあると思っていたところが、ほとんど見当たりません!

水底設置型魚雷射出装置というものが、実際に使用されているのかどうかを、色々と調べてみたところ、以下のような結果でした。
まァ、軍事兵器ですから、どこからどんな物が出てくるかわかりませんが、余り使いどころの無い兵器だという事は、何となく解りました。とにかく分類上は「機雷」なのだそうです。確かに、設置した後は自動にしろ手動にしろ、中に仕込まれた「魚雷」を発射するまでは、動かないのですから「機雷」だと言われれば、その通りでしょう。
と言う訳で、曰く「魚雷射出型機雷装置」だと、言う事になるのだそうです。ただし他の機雷との決定的な違いは、通常の機雷は一部の例外を除いて動かずに、標的の船や潜水艦が近付いたり接触したら爆発します。
地上の「地雷原」と同じく「機雷原」という物があり、特別な仕掛けをしない限り(話題にしているアニメ2作品はまさにその典型です!)一度爆発すれば警戒され、短期的には迂回され長期的にはいわゆる掃海艇で、文字通り片付けられてしまいます。

しかし、この《魚雷発射型機雷》他の機雷とは、かなり性質が異なります。
そもそも「機雷」とされている理由は、獲物が通り掛かるまでジッと息を潜めて、待ち続けているからです。
その破壊兵器は自動にしろ手動にしろ、発射された後は相手を追跡する能力を持つ、「魚雷」これは、大きな違いです。

しかしそれだけに、問題もあります魚雷という自走兵器を装備し、その魚雷もアクティブ(こちらから音波を出す)にしろパッシブ(相手の音源を探知する)にしろ、ソナー機能を備える精密機器。
更に近年においては、その音源の種類から目標を識別する、自動判別機能までも搭載しています。そうなると、当然問題となるのが寿命です。元々単純な敷設機雷が、最も簡単に衝撃で爆発するだけの仕掛けであれば、信管部分が故障するか爆薬の効力が無くならない限り、長期間その性能を維持できます。
今でも主に、第二次大戦中に仕掛けられた機雷が見付かり、騒ぎになったり、時には爆発事故を起こしたりもするのは、その為です。

ところが、魚雷には推進力として動力と燃料が必要ですし、スクリュー推進をする以上、何年間も海底に沈んでいては、文字通り錆び付いたりする作動不良の原因が多すぎます。
しかも現代の魚雷であれば目標を追い掛ける、ホーミング機能を持つある程度の精密機械となります。自ずと正確に作動する期間限界が決まってきます。ですのでまさに、この2つのアニメ作品で描かれたように、その時その場での戦術として短期間で設置し、使用するというのが正しくなります。
ただ現代の海洋戦闘で、そのような場面が果たしてあるのか?疑問です‥‥‥。


EMOTION the Best タクティカルロア DVD-BOXEMOTION the Best タクティカルロア DVD-BOX
(2010/07/23)
菅沼久義、中原麻衣 他

商品詳細を見る


タクティカルロア 06 [DVD]タクティカルロア 06 [DVD]
(2006/08/25)
中原麻衣、菅沼久義 他

商品詳細を見る




フリー百科事典ウイキペディア
アメリカ海軍の
Mk60キャプター機雷
Wikipediaリンク済み


MK60カプセルキャプター
化された魚雷リンク済み

タクロアMk46

アメリカ海軍のMK60カプセル型
キャプター機雷
魚雷発射装置


タクロア魚雷02

MK60から発射されるのと同じ
Mk46型短魚雷
アスロックでも発射可能


機雷種類02

機雷の種類。A-海中,B-海底,
SS-潜水艦。
1-浮遊機雷
2-浮遊機雷
3-係維機雷
4-短係止機雷
5-沈底機雷
6-CAPTOR機雷/魚雷射出型機雷
7-上昇機雷


機雷敷設による種類
CAPTORとあるのが魚雷発射型


PMT-1機雷魚雷射出型機雷リンク済み


PMT-1機雷はソビエト連邦・ロシア海軍が開発・装備している魚雷射出型機雷。
輸出型はPMK-2、NATOのコードネームはATM(Autonomous Torpedo Mine)と呼称される。


〈タクティカルロアで使用された試作高速魚雷リンク済みより引用。

メトセラから直接発射されるものではなく、海底に予め設置された「TPステーション」と呼ばれる4連装発射装置により発射される。
TPステーションはメトセラから射出されると一定距離を自走、その後、海底に固定される。魚雷弾体は先端が鋭利なひょうたん型をしており、スーパーキャビテーション方式により通常魚雷の数倍という驚異的な速度で目標を追尾する。あくまで速度を重視した設計であるため、追尾能力と弾頭の破壊力はあまり高くない。



TVアニメーション『蒼き鋼のアルペジオ ―アルス・ノヴァ―』第2巻 [DVD]TVアニメーション『蒼き鋼のアルペジオ ―アルス・ノヴァ―』第2巻 [DVD]
(2014/02/07)
興津和幸、渕上舞 他

商品詳細を見る




それでは、それぞれの作品での使われ方です。




TVアニメシリーズタクティカルロア
第10話ボトムライン






TVアニメシリーズ蒼き鋼のアルペジオ
第04話横須賀急襲






ちなみに、機雷も魚雷もいわゆる誘導型浮遊機雷も、全てまとめて「水雷」とする分類方法もあるそうですが、これはいかにも大雑把だと思います。

また「水中ミサイル」という呼び方もありますが、これは「飛翔体」というミサイルの日本語訳が示す通り、水中で発射して後、水面を飛び出して飛行する「アスロック」のような場合を除けば、当てはまらないと思います。
逆に、アスロック式の魚雷は現在では、水上の攻撃艦や潜水艦に常備されるほど、普及しています。
現在では、「魚雷」を魚雷として最初から発射するのは、対艦戦闘を目的とする潜水艦や同じく攻撃型の水上艦である、いわゆるフリゲート級の戦闘艦です。多用途のアスロック方式で発射するのは、もはや大型の戦闘艦船や潜水艦では、通常と言えると思います。

今回、TVアニメシリーズ蒼き鋼のアルペジオ
第04話横須賀急襲
で、これらを駆使した潜水艦対大型戦闘艦(戦艦?)の対決を、見事に描いています。

蒼き鋼のアルペジオ』の主人公艦で潜水艦の「イ401」が攪乱の為に、水中に魚雷発射装置をバラ撒いています。
この時、この装置を「キャニスター」と呼んでいますが、結局「キャニスター」という単語に、それこそ「水雷系」の戦闘用語に、該当する物が見当たりませんでした(あったのは、やはり「アメリカ軍のCAPTOR(キャプター)」か、用語しか解りませんがロシア軍「PMT-1」くらいです)。通常戦闘用で使用されるのは、榴弾(りゅうだん・要するに散弾)のケース(筒)と言う意味が、最もふさわしいようです。


TVアニメシリーズ蒼き鋼のアルペジオ
第04話横須賀急襲


・主人公潜水艦の「イ401」から、「キャニスター」がバラ撒かれるところから。

アルペジオ04001

アルペジオ04002

〈潜水艦から放出される「キャニスター」対艦用
魚雷発射装置(垂直・アスロック型発射装置)〉

アルペジオ04003

アルペジオ04004

アルペジオ04005

〈潜水艦からの発射信号を受信〉

アルペジオ04006

アルペジオ04007

〈垂直ポッドが開き次々に打ち出される魚雷〉

アルペジオ04008

アルペジオ04009

アルペジオ04010

アルペジオ04011

アルペジオ04012

アルペジオ04013

アルペジオ04014

アルペジオ04015

アルペジオ04016

〈しかしその全てが相手艦のシールドで防がれる〉

アルペジオ04017

アルペジオ04018

〈相手艦も対潜水艦用魚雷をアスロック・システムで
文字通り雨霰の様に発射された相手に降り注ぐ〉

アルペジオ04019

アルペジオ04020

アルペジオ04021

アルペジオ04022

〈正確に、自分に向かって魚雷を撃った相手を、
次々と破壊します。それが潜水艦本体で無い事は、
そもそも織り込み済みだったようです〉

アルペジオ04023

〈海面上昇で水中に没した記念館となっていた
戦艦三笠を、利用する為に回り込む潜水艦〉

アルペジオ04024

アルペジオ04025

〈その陽動に気付かす、三笠を唯の遺物として
見過ごしてしまった事が決定的な失敗でした〉

アルペジオ04026

アルペジオ04027

〈一気に潜水艦を撃破しようと、その最大最強とも言える
超重力砲を撃つ為には、その射撃方向のシールドを解除
しなければならないと言う、その一点を突いた作戦!〉

アルペジオ04028

アルペジオ04029

〈最後の1発が、相手戦艦最大武器の砲口に、侵入します〉

アルペジオ04030

アルペジオ04031

アルペジオ04032

〈三笠に仕掛けられていた、「キャニスター」と呼ばれる
アスロック型の魚雷発射装置。その仕込みに気付かな
かった事が、敗因と悟りますがもはや後の祭りです〉

以上が、『蒼き鋼のアルペジオ』で描かれた水底設置型、魚雷発射装置を使用した時の顛末です。
この装置は、この時一度だけ使用されました。

次の、TVアニメシリーズタクティカルロア第10話ボトムラインで使用された物は、試作品とされていますが事実上、主人公艦にトドメを刺した形です。

予め、相手がどのコースを利用するかを予測して、そのポイントに敷設しなければ、この場合は意味はありません。
だからこそ、相手をそこに追い詰める事が、この場合は絶対条件と、なります。そして、相手がマンマとその手の内にはまれば、ほぼ回避は絶望的です。


タクロア10001

タクロア10002

タクロア10003

タクロア10004

タクロア10005

〈マァ、この5枚で終わるのもそれだけ相手の手際が、
良かったと言う事でしょう。こちらも発射の指示は、
潜水艦からの遠隔操作です〉

期せずしてと言うべきか、奇しくもと言うべきか、遠隔操作による水底設置型の、魚雷発射装置を駆使して、『タクティカルロア』では主人公艦が、『蒼き鋼のアルペイジオ』では相手艦が見事に、翻弄されています。
果たし現代の海洋戦闘に置いて、この設置型魚雷発射用機雷?と言うものが、どこまで役に立つのか、あるいは使用されているのかは解りませんが、余り使いどころの無い兵器のような気がします。

これは、どちらもSF的な未来のフィクションとして、どちらも潜水艦が水上艦を敵に回して、戦術的に勝つ為に仕掛けた罠という点は、見過ごせないと思います。
つまり、現実には早々都合良くは行かない‥‥‥と言う訳です。



〈リンク切れ予備〉

TVアニメシリーズタクティカルロア
第10話ボトムライン






TVアニメシリーズ蒼き鋼のアルペジオ
第04話横須賀急襲






関連記事
ブログランキングに参加しています
良けれポチッと押して下さい


ブログランキング・にほんブログ村へ にほんブログ村 アニメブログへ にほんブログ村 漫画ブログ レディースコミック(ノンアダルト)へ
にほんブログ村 漫画ブログ 漫画考察・研究へ にほんブログ村 漫画ブログへ にほんブログ村 アニメブログ アニメ考察・研究へ

人気ブログをblogramで分析


ブログ拍手です管理者のみ閲覧コメントも可能

theme : 軍事と兵器
genre : 趣味・実用

line
line

comment

管理者にだけ表示を許可する

line


line

line
プロフィール

HINAKA

Author:HINAKA
『あんのんブログPart2・HINAKAの戯れ言』です。
本来は、『あんのんブログ・HINAKAの雑記』としてSo-netブログであったものが、So-netブログから追い出されて、ここで新たに構築するモノです。

line
検索フォーム
line
最新記事
line
カテゴリ
line
閲覧者数
ソネブロ以来の
総アクセス数




FC2以降の
アクセス数




ブログ全体の拍手



管理者のみ閲覧の
コメントも送れます



管理者宛
メール・フォーム






無料アクセス解析




FC2専用
ランキング











アクセスランキング


ブログパーツ





FC2バナー広告





ブログ村の
各種ランキング

(切り替え可能)》




line
最新コメント
line
Amazonでお勧め















line
映画情報
映画.com



line
月別アーカイブ
line
リンク
このブログをリンクに追加する




line
RSSリンクの表示
line
ブログ掲示板

line
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

line
sub_line