五反田川で『NPO法人おさかなポスト』が昨年行った錦鯉800匹の放流につての疑問・・・。



今年(2017年)05月02日山梨日日新聞が報じた、「多量の錦鯉放流問題」に関して記事致しましたが、それ以前に以下のような話題があった事を知りました。
そしてこれは、山梨県の事態とは異なり主催者がある種この様な危険外来種問題に詳しい団体であり、積極的にその駆除を含む、「多摩川の生態系を維持する活動」を行っています。
にも関わらず、何で以下のようなイベントを続けているのか?理解に苦しみます。


タウンニュース・川崎・多摩区版
昨年、2016年12月16日号

五反田川に錦鯉800匹放流 〈文化〉
自然呼び戻す活動続く

 生田地区の五反田川に地元自治会が先月20日、錦鯉など800匹を放流した。自治会のメンバーや近隣住民らが魚見橋や川沿いからバケツを下げ、川に放たれた魚を見守った=写真(おさかなポスト提供)。放流に協力したのは、飼えなくなった魚やカメを引き取っているNPO法人おさかなポスト(山崎充哲代表)。


五反田川01


 この催しは、川をきれいにして川沿いを散歩する子どもたちの目を楽しませてあげたいと、五反田自治会が3年前から主催しており、これまでに4000匹以上の錦鯉や金魚の稚魚を放流してきた。

 ただ、同会の吉田輝久会長は「これまでかなりの数を放流してきたが、なかなか定住に結びつかない」と課題を語る。

 五反田川は麻生区細山地区を源として多摩区枡形で二ヶ領用水本川に合流する。その大半がコンクリート護岸のため、草の生えた魚が隠れる場所が少なく、カワウに食べられてしまったり追われて下流に逃げても魚道がなく戻ってこれないなど、魚が定住できないのが現状だという。

 山崎代表は「魚が住みつけないのは、川が弱っている証拠。護岸の整備など方法はある。自然を呼び戻すためにも、環境を整えていきたい」と話している。




上記イベントを、主催する団体。


NPO法人・おさかなポストの会」とは?
知恵蔵mini-おさかなポストの用語解説-より・リンク済み

 飼育が困難になった外来魚などを一時的に保護する施設。
 神奈川県川崎市を流れる多摩川沿いの稲田公園内に設置されている。多摩川への外来魚などの放流を防ぎ、水辺の生態系を守ろうと、川崎河川漁業協同組合総代で環境コンサルタントの山崎充哲が2005年に創設した。山崎が代表を務めるNPO法人おさかなポストの会と川崎河川漁業協同組合が管理・運営している。
 ポストに預けられる年間約1万匹の魚やカメは、個人の里親を募集するほか、企業や水族館、学校に里親として協力を仰いでいる。カメについては、持ち込まれる数が増えすぎたことなどから13年04月より受け入れを中止しているが、これまでに保護されたカメの飼育は継続されている。
 動物愛護法の改正により、13年09月からポストでのカメの飼育ができなくなり、おさかなポストの会が川崎市に飼育の許可を求めている。

(2013年11月26日)



この件に関して、当時もFacebookやツィッターを通じて、多くの疑問や質問が寄せられました。
当初は、それらに誠実に対応していた「おさかなポストの会」ですが、ある時期を境にアカウントを閉じてしまい、ウンともスンとも言わなくなりました。こちらも一方的に記事にしたくは無く(「未来の荒川をつくる会」も報道した山梨日日新聞も、アカウントを閉じ該当記事を削除しています)、「おさかなポストの会」で唯一送信可能なチャット・システムで、以下の様に質問してみましたが反応無しです。



昨年放流された錦鯉は、傾斜の大きい五反田川を流れ下り、二ヶ領本川(新川)に至ります。鯉の生命力は、良く御存じの事と思いますが、かつて汚染のひどかった多摩川に最後まで残っていたのが、野鯉(いわゆる真鯉)です。

汚染された河川でも、口に入る栄養物さえあれば生き延びる、雑食性の大食漢です。繁殖力も非常に高く、流れの速い底の浅い支流を遡り(これが通称鯉の滝登りです)川底に産卵します。


五反田川03


これは川崎市の、「五反田川放水路計画」の略図ですが、現在は何も堰き止める物が無く流れが緩やかで底も深い、二ヶ領本川で一部は悠々と暮らせます。ここでは大きな錦鯉を見る事も出来ます。
更に、進むと御覧の通り多摩川へと遮るものは有りません。仮に現在の放水路計画が完成しても、金魚はともかく錦鯉の一部は暗渠を通って一気に多摩川へ出るでしょう。それほど、鯉の生命力は強いのです。世界の侵略外来魚ベスト8はダテではありません。

確かに川の傾斜度が大きく、流れの速い「五反田川」に定着はできないでしょう。しかし、二ヶ領本川で悠然と泳ぐ錦鯉は何処から来たのでしょうか?そして多摩川へは、どうして流れ出ないと保証できるのでしょうか?どこをどのような専門家に、相談されたのでしょうか?

日本魚類学会による「放流ガイドライン」
http://www.fish-isj.jp/info/050406.html


「淡水魚の保全・放流・遺伝-よくある質問
http://ecol.zool.kyoto-u.ac.jp/~watanak/conservation/FAQ.html


などの、参照文献は既に御存じの事と思います。これらのどこにも「錦鯉」「金魚」などの人工交配種を、天然の河川またはそこに至る事の出来る人工河川に放流すべきとは、記されていません。




 


以下は、川崎市が公開している「五反川放水路整備計画」より、現在の五反田川の実態です。


五反田川は、麻生区細山地内を源とし、細山調整池を経て小田急線に沿って蛇行しながら流下し、東生田地内で二ヶ領本川に合流する流路延長4.8km、流域面積8.2km2の都市河川です。
この川は、洪水時には、下流まで約20分で流下する高低差の著しい河川です。
このため、五反田川の下流部及び二ヶ領本川との合流部では、急激な水位上昇により、度重なる水害を繰り返してきました。


この説明からも分かる通り、そもそも現在の五反田川は傾斜が強い急流で、その意味でも鯉や鮒などの流れの遅い池や湖沼などの、留水を好む魚は最初から定着できません。
更に「二ヶ領本川との合流部では、急激な水位上昇により、度重なる水害を繰り返してきました。」とあるように、大雨が降れば鯉は容易に流れ下った先の「合流部」に柵があったとしても、それを乗り越えて二ヶ領本川に移動出来ます。鯉が、水辺から地上に飛び出しても身をくねらせて、短時間であれば容易に地上を移動し再び水中に戻る事の出来る、丈夫で体力のある魚である事は言うまでもありません。
水が溢れれば、さらに容易です。


五反田川下流の二ヶ領本川は、高度に都市化された地域を貫流しています。
特に、河道上空を主要地方道が専有している稲生跨線橋部や沿川に家屋が集中している区間については、河道拡幅や掘削による河道改修が困難な状況となっています。
このようなことから、平瀬川水系全体計画では、水系全体の抜本的治水対策として、平瀬川と二ヶ領本川の計画高水流量の負担を軽減させるために、五反田川の洪水を直接多摩川に放流する五反田川放水路計画が立案されました。




五反田川02


〈暗渠で五反川の余剰水量を直接多摩川に流す〉

これはポンプやモーターなどの動力を使わない、サイフォンやパスカルの原理を利用した、地下放水システムです。
断面図を見ればわかるように、もしこの放水路が完成し五反田川の余剰水が、直接多摩川に放流されるようになれば、五反田川に放流された鯉や金魚は大雨の度に、労せずして自然に多摩川に流されます。問題はそれまで生き残れるかですが、「」の生命力を考えれば、充分に可能でしょう。
800匹も居れば1/10ならば、80匹。1/100でも8匹は生き残って、元気に多摩川を謳歌する事でしょう。
繰り返しますが、両岸と川底をコンクリートで固められ、流れの急峻な現在の五反田川に「鯉や鮒が定着する事は有り得無いでしょう!」しかし、放流された中から何匹かは現在でも確実に、二ヶ領本川を経由して、あるいは一部定着して残りは多摩川へと、意気揚々と出て行くでしょう。

多摩川の危険外来種を排除するという、崇高な目的を地道な活動によって実践されている団体が最も危険な上に人工遺伝子交配種である、「錦鯉」多摩川に放流するという、万分の一でもその危険性のある行為を毎年のように行い続ける真意が、全く理解できません。


質問1「よその川から捕ってきた魚を近所の川に逃がしてはいけないって本当ですか?」

 もし,魚や自然を大事にする気持ちがあるのであれば,やめた方がよいでしょう.


 まず,その魚はそこで生きていけるのでしょうか.

 また,その魚がもともとそこに分布していなかったのであれば,あなたは,その魚と他の多くの在来生物の予想もできない新たな歴史を無責任にスタートさせたいのでしょうか.ブラックバスなどの肉食性の外来魚が日本の淡水生態系を一変させてしまったことは紛れもない事実です.

 もともとその近所の川に同じ種が生息していた場合,何が起こるでしょうか.大きな影響がないまま放流魚が死に絶えるだけかもしれません.しかし,人間の目には気付かれにくいながら,ある年月の後,病気の感染や異なる集団間の交雑の結果,もとからいた魚もろとも減ってしまったり,絶滅してしまうかもしれません(→質問5).

 異なる水系・地域に生息する淡水魚は,外見上大きな違いがなくても,遺伝的に大きな違いがある場合があります.
 例えば,本州北陸以北の日本海側のメダカとそれ以外のメダカの間には別種レベルの大きな遺伝的分化が存在します.滋賀県のハリヨと岐阜県のハリヨの間にも明瞭な遺伝的差異が見られます.それらは一緒にすれば交雑しますが,それぞれが数十万~数百万年の長い歴史の中で,別地域で独自の進化を遂げてきたグループです.このようなグループは,現在の分類で同種であろうと別種であろうと「進化的に重要な単位」とみなされます.

 同じ水系ではどうでしょうか? 放流には,病気の感染などの危険がつきまといます.また,遺伝的な多様性を失った飼育魚を多数放流すれば,それが自然集団に置き換わり,その後,病気の蔓延に抵抗できずに絶滅してしまうこともあり得ます(→質問4).
 しかし,現実的には大きな問題はないかもしれません.科学者・研究者も一般的な答えはもっていないと言ってよいでしょう.



 




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