既に《2019年「
次にくるマンガ大賞・コミックス部門」
6位》や《2020年「
全国書店員が選んだおすすめコミック」
3位》と言う事で今更の感がありますが、何より驚いたのがこの作品が『
ヤングガンガン(スクウェア・エニックス刊)』という、隠れも無い「
青年マンガ誌」に連載されていると言う事です。
確かに或るカテゴリー内の蘊蓄(うんちく)マンガと言うのは、料理マンガを初めやがては〈
バトル物〉に変質するにしても、男性向きマンガの1つの定番とは言えます。しかしこのマンガのコミックスを一読した時、不覚にも?頭から
女性向きマンガだと思い込んでしまいました。最近では荒川弘氏(「鋼の錬金術師」他)や勝木光氏(「ベイビーステップ」他)などの、所謂(いわゆる)少年向けマンガで活躍する女性マンガ家も多く、その場合はワザとなのか女性らしからぬペンネームになる事が多いので、ハッキリ言って作者の性別は二の次になる事が多いので、今回もそんな感じでした。
そもそも線が細い、女性向けマンガに多く見られる絵柄である上に、主人公がどう見ても高校1年生のヒロイン〈
喜多川海夢(きたがわ・まりん)〉にしか見えない、異色のJK恋愛ストーリーにしか見えなかったのが原因でした。
物語の展開上、恋愛物の場合主人公であるヒロインではなく、相手の男性〈
五条新菜(ごじょう・わかな)〉がまた海夢以上に高校男子1年生に有り得ない程、異色の生活を送っている状景を描いて見せるのは、1つの大きな物語構成上の演出でも有ります。そもそも高校1年生の男の子が、日常的に作務衣(さむえ=日本式作業着)を着て日々雛人形の顔作りの修行に明け暮れているなんて話から、家のミシンより学校の家政科室に常駐されている最新型の電動ミシンの方が、使い良いからとその男女共学校に〈手芸や裁縫を行う部活〉が存在しないからと、放課後自由に使用しているのが異様です。
そこへたまたま、自分の家にミシンが無いからと、これも学校のミシンを使おうと同学年の女子生徒がやって来て・・・。
という展開は、男子生徒が〈
雛人形師の卵〉という設定と、女子生徒が作ろうとしていたのが通常の服では無く、所謂(いわゆる)コスプレの為の衣装で本人もガチの「
コスプレイヤー」だったと言うのが、この作品最大のポイントと言うかテーマと言うか特徴でしょう。
コスプレとは漫画やアニメ、ゲームなどの登場人物やキャラクターに扮する行為を指す。それらのジャンルの愛好者や同人サークルが集まるコミックマーケット、同人誌即売会を始めとする各種イベント、また、ビジュアル系バンドのライブ会場等で見かけられる。コスプレを行う人をコスプレイヤー (cosplayer) 、レイヤーと呼ばれる。
コスプレはコスチューム・プレイを語源とする和製英語だが、世界中で通用する単語であり、英語表記のcosplayは、イギリスのオックスフォード英語辞書に載っている英単語である。


〈上が素顔でしたがそれぞれのコスプレ後〉
近年は意味が拡大し、特定の職業で採用されている制服や特定の着衣を好む者が、その衣装を真似て作った服もしくは本物を着て、自らの意志でそのキャラクターになりきることもコスプレと呼ぶことがある。しかし、狭義のコスプレに限るべしとの意見もある。
〈続きを見る〉
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theme : 女性向けマンガ
genre : アニメ・コミック