100%の安全なんて、どこにも無い。けれど自家用新車の98%以上が、AT(オートマチック)車になったのに、なぜ左足ブレーキを国は広めようとしないのか?
否、未だに〈自動車教習所・自動車学校〉では「例えAT限定免許」の受講者であっても、「左足は遊ばせて、右足だけでブレーキーとアクセルだけを操作する」ように指導し、従わない場合は合格させない。
と、いう事になっているらしいのです。
詳しい?裏事情などは、2017年のITmedia記事・窪田順生氏著『アクセルと踏み間違えない「左ブレーキ」が、普及しない理由』さらには、同2019年04月21日版『なぜ「プリウス」はボコボコに叩かれるのか-暴走老人のアイコンになる日(共にリンク済み)』を御一読下さい。

〈AT車のアクセル・ペダル(向かってほぼ中央)&
ブレーキ・ペダル(向かって左端)〉

〈マニュアル車のアクセル・ペダル(向かって右端)&ブレー
キ・ペダル(真ん中)そしてクラッチ・ペダル(向かって左端)〉
正直、上の2枚の写真を見比べて下の方が左右の2本足で操作しろと言われて、ペダルが2つの上のペダルの方が操作し易いと言う事は、一目瞭然だと思います。
恐らく自動車を運転する人の多くは、「そんなのは、慣れだ!」と断言する事でしょう。更に大きな誤解は、「左足でブレーキを踏んでは成らない」とか、「ブレーキ・ペダルとアクセル・ペダルは常に右足だけで操作する」等々の「法令は存在しない」と言う事実です。
でなければ、右足に一時的にしても怪我や病気の人は、AT(オートマ)車ですら運転できない事になります。
そしての障害のある人でも、常に障害者専用車を使わなくては成らなくなります。アクセルは踏めるけど障害の程度で、ブレーキは無理という場合は日常で誰にでも有り得ます。
更に、MT(マニュアル)車の《クラッチ・ペダル操作》と言うのがどれほど、微妙で繊細なモノであるかはMT車を運転した事のある人には、嫌という程経験があると思います。特に《半クラッチ状態》などと言うモノは、足が不器用な人にとってはある種の拷問に近い試練です。
もちろん、ここで重要な事は「AT車を両足で使おうが、片足で使おうが運転者の自由」だと言う事です。
更に重要な事は、どんなに家庭用の普通自動車(軽自動車も含む)のAT化が進もうが、何等かの理由で《MT車とAT車を両方を運転する可能性》が有る人は、左足はクラッチ・ペダル専用として、AT車の場合は左足は遊ばせておくべきだという事です。
ですがこれも法令で決まっている訳では無く、極端な話その人がその方がうまく操作できる!自信があるのであれば、MT車もAT車も片足で操作されて構わないと言う事です。事故が起きない限りは・・・ですが。
繰り返しになりますが、ここで言いたい事は。
1.AT車のブレーキ操作を左右どちらの足で行うかは運転者の自由だと言う事。
2.現在、問題なく右足でブレーキとアクセルを操れる人が、無理に右足ブレーキに変える必要は無いと言う事。
3.もし、AT車での左足ブレーキの経験が無く、「やってみようかな?」と言う人は少なくとも他の車が走る。
公道などで突然始めるのでは無く、人気(ひとけ)や他の車の出入りが無いか極端に少ない、駐車場や広い出来れば私道・車の出入りが許される広場などで、間違ってもクラッチを踏む感覚では無く。むしろ、アクセルよりもデリケートに、優しく左足でブレーキ・ペダルを踏んで下さい。
もちろん最初はゆっくりと、慣れてきたら次第に速度上げて、取り敢えずはせいぜい50キロ~60キロまでで良いと思います。
4.当然ですが、踵(かかと)は常に床に付けて、右足のアクセルと同様に踵を軸に、ブレーキ操作をして下さい。
間違っても、クラッチ操作のように踵を浮かせて、上からガツンと押し込まないで下さい。そんな事をすれば、例え徐行でも、体が前のめりになるカックンを超えたガッツン・ブレーキに成ってしまいます。
特にマニュアル車からの移行組は、これで「左足ブレーキは危ない!」と、思い込む方が多いようです。因(ちな)みに今は、マスコミすらこれを挙げて、左足ブレーキの危険を誇張して伝えています。
5.当然ですが、どんなに右足ブレーキで上手に運転される方でも、初めて左足ブレーキに挑戦される方は、その名の通り「初心者」です。
慎重の上にも慎重に、ブレーキ操作に慣れて下さい。慣れれば、運転経験はそのまま生かせますから、すぐにでも公道に出られるようになるでしょう。
もし、それでも左足ブレーキに違和感の有る人は、それで問題無いのであれば何も無理に左足ブレーキに、こだわる必要は無いと思います。今まで通り、右足でアクセルとブレーキの操作を、行えば良いと思います。
6.最後にこれもよく言われる事ですが、左足でブレーキを操作する人は、常に左足をブレーキ上に置いている為、常にブレーキ・ランプが点灯していて後続車に迷惑をかけている!と言う事があります。
少し考えれば分かりますが、右足でブレーキを操作していても、必要に応じて「ブレーキの上に載せているだけ」の状態は、当然発生します。メーカーや車種によって異なるのかも知れませんが、少なくともブレーキ・ペダルの上に足を置いただけの、謂わば「ブレーキ・スタンバイ状態」で、ブレーキ・ランプが点灯するなどと言う事はまず無いと思われます。
では何故、そんな事を考えるのでしょうか?先にも申し上げた通り、左足でブレーキを操作する場合はその踵が支点となります。右足のアクセル操作と同じです。当然全体の重心も、通常は〈床に付いた踵〉に掛かっているハズなので、キチンとブレーキを掛ける為に力を加えない限り、ブレーキ・ランプが点灯するほど、踏み込む事は有り得ない。
これは、「だろうと思う」のであって、メーカーに確認した訳ではありません。
飽くまでMT車の感覚で、左足ブレーキをクラッチのように踵を浮かせて、シフトチェンジの時には思いっきり、踏み込む!と言う、イメージが定着しているからでは無いでしょうか?
気になるのであれば、自分が運転する車を夜間や暗い安全なところ。そして、背後が白っぽい壁かガラスのような場所で、車を完全に停車させてブレーキの踏み加減と、ランプの点灯具合を確認すれば良いだけです。
少なくとも、力を加えずに置くような程度では、早々ブレーキランプは点灯してくれないと思います。
7.これは余談ですが、左足で常に体を支える必要があるような運転はした事が無いので、全く実感として理解できません。
因みにフットレストは、メーカーの人が「これって必要ですか?」と、質問してきた事があるくらいです。更に、クラッチ操作がある場合は、この《左足は体を支える為に必須》と言う考えは、どうなるのでしょう?
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