いわゆる「
早すぎた傑作(良作)!?」の1つだと思いますが、同時に「今、
現在では社会状況的に作るのが難しい作品なので、
この時に作られて良かった!?」とも言えると、思います。
作品の詳細は、毎度の事ながら下記「
フリー百科事典・ウイキペディア」を、御参照下さい。
この作品がTV放映されたのは、
2006年01月からと言うのが、驚きです。ですが、同時に現在及び近い将来では、この設定を使うのは無理だと思います。
そしてこれが、原作の存在しない「
TVシリーズ・オリジナル・アニメ」だと言うのも、本当に驚きです。
TV放映時にもかなり真面目に?観ていたはずなのですが、レンタルのDVDビデオで改めて通して観て、驚きました。
なんと、この作品
全13話!だったのです‥‥‥。てっきり、24話前後だったと思い込んでいたモノですから、かなり驚くと同時にその密度の濃さに今さら、驚いた次第です。
実は見直した背景には、この作品に登場する主人公とも言える艦船や、西太平洋から東南アジア海域の設定など、かなり凝った内容になっている事に、気が付いたからです。敢えて加えるならば、「
今だったらこの設定は危なくて使えないよネ!?」的なところもありますが、それはそれとして、2006年1月の放映当時にこの作品が、原作のマンガや小説・ゲームのある作品ではなく、完全に
アニメオリジナルだと言う事も、知りませんでした。
これも改めて知ってショックを、受けました!今時、果たしてこれほどの作品を、
アニメの
オリジナルで作り得るか?甚だ、疑問です。
そしてその結果、放映時から疑問だった事の多くが、理解できました。
この作品に対して、最初に抱く大きな疑問は「
説明や解説が無さ過ぎる!特に戦術面が!!」という部分で、ほとんどが現行兵器の延長とは言え実際には架空の未来兵器ですから、その使用法などの説明があっても言いと思うのですが、
全くと言っていいほどありません。
しかも〈
タクティカル〉=
戦術的なというタイトルを付けていながら、これも全く戦術内容には触れていませんでした。
ただ、どちらも説明は無いまでも、描写やセリフ表現はリアルというか、分かり易く描かれていましたが‥‥‥。
そもそも「
ロア」とは何か?が、タイトルにあるにも関わらず、結局よく分かりませんでしたが、物語の中で語られているような、超巨大な熱帯低気圧。つまり日本で言う、超大型台風の事でその原因はともかく、事象としては自然現象を示していた事には、驚くよりも脱力しました。
ただし、物語の中で発生しその後の西太平洋地域の、地球環境を著しく変貌させるほどの、超大型台風は単純に非常識に大きいだけではありません。
本来ならば、どれほど巨大でも自らが引き起こす風と気流の関係で、動いて消滅するものです。ところがこの「ロア」と後に呼ばれた現象の特徴は、内と外で互いにうち消し合う、左右反対の渦巻き状気流が発生し、現状海域から全く動かないまま、永久機関のように互いに熱帯海面から水蒸気を巻き上げ、吹き下ろしを繰り返し続けている事です。
自然現象としては考えられない、特異な現象でそれ故「
グランド・ロア(巨大な轟音)」と、呼ばれている訳です。
ただし如何に不自然でも、これだけの自然現象を人工的に生み出す事もまた、極めて不自然だという事で物語の中で、その可能性と小規模の再現実験の話しが出て来る訳です。
なおこの「グランド・ロア」によって発生した、大小さまざまな災害を「
ケース・オメガ」と称しています。しかもこの状況は、既に半世紀近くが経っているとされています。つまりこの非常識な、超大型台風が居座っている状態が、日常になっている近未来を描いている設定です。
ですので、全体としては漠然と21世紀後半というべき、時代設定です。
基本的には、完全にSFですが主役級とも言うべき護衛艦が、現在の即ちこの時代設定では旧態依然とした。現役の海上自衛隊護衛艦はるさめ(DD-102)をモデルに、他国で動態保存されていたフリゲート艦を、未来に蘇らせたいう設定になっているそうです。なお、この時点で海上自衛隊の全面協力を得た上で、作品中の艦のナンバーは「102」だと言う事です。
〈2014年現在・海上自衛隊護衛艦
「
はるさめ・DD-102」〉


〈作中の主人公的護衛艦「
パスカルメイジ」〉



そして今回、これら一連の見直しのキッカケは未だ他では見聞きしない、防御用高出力レーザー兵器の描き方です。
上記の
フリー百科事典・ウイキペディアによると、次の記されています。
THEL-CIWS(せる・しうす)
艦橋前の甲板より高い台座と、格納庫屋根後端に装備された最新式対空兵器。
名前は「Tactical High Energy Laser CIWS」の略。高速射砲やアルヴィースCIWSなど従来型対空砲が実体弾を空中に撒いて弾幕を張る「点」の対空手段であったのに対し、高出力レーザーを照射することで「線」または「面」による対空防御を行い、速度のあるミサイルでも複数同時に迎撃することができる。
但し、高出力ゆえに発射には多くの電力を要するため、頻繁には使えない。劇中では第13話冒頭において、ナクロマ共和国艦隊より発射された夥しい「アルファル」ミサイルを迎撃するために使われたのみである。発射(照射)から命中までのタイムラグが殆ど無く、光の帯が走ることも無いというある意味リアルな描写であった。
〈註:「光」を使って攻撃するので、撃った次の瞬間には目標へ命中(到達)する。〉
本艦装備中、唯一SF的な光学兵器だが、実際に同名対空兵器が開発されているという。
〈後略〉
・参照:フリー百科事典・ウイキペディア・リンク済み
CIWS(シウス、もしくはシーウス,Close in Weapon System)は、艦船を目標とするミサイルや航空機を至近距離で迎撃する艦載兵器の総称であり、個艦防御システムの1つである。日本語では「近接防御火器システム」などと訳されている。
なお、アメリカおよびNATO諸国では「シー・アイ・ダブリュ・エス」とそのまま呼称する。
〈後略〉
★と言う訳で、先ずはその場面から。★
〈続きを見る〉
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