『クロスアンジュ・天使と竜の輪舞(ロンド)』第12話「右腕の過去」での大逆転!?
それにしても最終回や、最終回や終盤での一発逆転や、善悪転換のような物語展開は少なくありません。
ですがこの物語のように、出鼻でいきなりこの世で一番輝かしい世界に、生きていると言っていいお姫様を、一瞬の内に正確には見ている視聴者にさえ、良く分からない展開で文字通り、生き地獄に何の前触れもなく叩き落とした!恐らく先達としては、有名な日本のTVアニメ版「小公女セーラ」がありますが、あれとてもここまで極端な境遇差ではなかったと思います。
あれは、「貧富の差別」であって、決して人間としての価値観の喪失までには、至っていません。ですからそこからの下克上?であれば、珍しいだけで済むのですが、どうやらこのアニメ・オリジナルな物語の作り手達は、それだけで
は足りないようです。
このクロスアンジェ・天使と竜の輪舞(ロンド)』12話「右腕の過去」での大逆転!?は正直、予想や想像を遙かに超えています。
本編のこれまでの物語と、舞台設定としての世界観など、詳しくは以下を御参照下さい。
なお偶然かも知れませんが、今のところ主人公とそのライバル兼同志?を、それぞれ水樹奈々嬢と田村ゆかり嬢のコンビは、あの傑作にして快作。
『魔法少女リリカルなのは』とその続編、『魔法少女リリカルなのは・A’s』と同じです。その為、元々の「リリなの・ファン」には待望の作品と言えますが、いざTVアニメ放映が始まると、魔法少女が小学3年生という設定だったのに対して、今回は16~18歳という年齢設定。
さらに、最初は「逆じゃない?」と思われた、水樹奈々嬢が王女様で田村ゆかり嬢がかなりヒネくれた、ガラの悪い不良的な性格という設定には、面喰らいました。
しかし結果論ですが、12話現在では田村ゆかり嬢の普段は見聞き出来無い、ドスの利いた乱暴な口調。当初のお姫様から完全に人間以下に貶められた、水樹奈々嬢の過去の自分と現在の自分を比較し、そのギャップに苦闘しながらも、他人を容易に寄せ付けない、傲岸不遜な態度や言葉遣いも、元王女の片鱗を残しつつ乱暴に使われる面白さ。
どちらも普段の二人の役とは異なり、最初はそれを心配しましたが、今ではむしろこれからこの二人がどうなって行くのかという、楽しみになってきました。特に田村ゆかり嬢が、あれほど不良っぽい短く区切られた言葉で、グサリと来るようなセリフが出て来るとは、驚きです。
そして水樹奈々嬢の、高貴と低俗や上品と下品の同居の演技は、今さら驚くには当たらないのですが、やはりうまいと言えると思います。しかも今回は、大いに作品内で挿入歌的な歌を物語と絡めて、今のところほとんど伴奏無しで歌えるのは、まさに彼女ならではと今後の展開への期待も含んで、楽しんでいます。
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『クロスアンジュ・
天使と竜の輪舞(ロンド)』
(Wikipedia・リンク済み)より
『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』(クロスアンジュ てんしとりゅうのロンド)は、2014年10月から放送されている日本のテレビアニメ。
全25話の予定。
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《あらすじ》
「マナ」と呼ばれる画期的な情報伝達・物質生成技術の発展により、戦争や環境などの諸問題がなくなり、世界に安寧の日々が訪れた。
しかし、それはマナの恩恵を得られる人間のみにとって都合のよい偽りの平穏であり、マナをあつかえない者たちは「ノーマ」という蔑称で反社会的人物として虐げられ、「ノーマ管理法」と呼ばれる法律に基づき、社会から隔離されるという非人道的なあつかいを受けていた。それは生まれたばかりの赤子ですらも例外として認められず、マナをあつかえる者たちはそのことに何の疑問も抱かず、むしろ当然のように考えていた。
大国「ミスルギ皇国」の第一皇女で、民衆から絶大な支持を受け何不自由のない人生を約束されていたアンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギもまた、ノーマ根絶を理想とする歪んだ思想に染まっていた人間の一人であったが、16歳を迎えて洗礼の儀が執り行われた際、兄・ジュリオによって自身がそれまで人間と認めようとしなかったノーマである事実を暴露される。まったく知らなかった事実を受け入れられず、困惑するアンジュリーゼに対し、国民たちは掌を返す形で彼女を憎むべき敵としてあつかい、その混乱の最中でアンジュリーゼを兵士の銃弾から庇った母・ソフィアは命を落とし、父・ジュライは皇帝の座を簒奪される。
辺境の軍事基地「アルゼナル」へと追放されたアンジュリーゼは、身分だけでなく名前すらも奪われ、ただの「アンジュ」という人型機動兵器「パラメイル」に乗る「メイルライダー」として、人類の敵「ドラゴン」と戦うことになるが、未だに自分がノーマである事実を受け入れられないアンジュは周囲との軋轢を繰り返し、戦闘中にミスルギ皇国へ戻ろうと勝手に戦線離脱した結果、ドラゴンの攻撃によって同期であるココやミランダ、総隊長であるゾーラまでも戦死に至らしめる。
完全に度が過ぎた暴走に、ほかのライダーたちからは激しく咎められるが、それでもアンジュは一向に現実を認めなかった。
戦没者たちの埋葬が行われる中、総司令官であるジルから、ドラゴンと戦ったノーマたちの犠牲によってマナ使いたちの社会が守られていた事実や、ミスルギ皇国が革命によって滅んだことを聞かされて絶望したアンジュは「死にたい」と言い出すが、ジルは「死ぬなら戦って死ね」と告げ、旧式の欠陥パラメイル「ヴィルキス」をアンジュに与える。
新たにサリアを隊長、ヒルダを副隊長に出撃する第一中隊であったが、想定外の事態に対処できないサリアの指揮ではまともに行動がとれず、次第にドラゴンに圧されていく。そんな中でアンジュは、ドラゴンへの恐怖心からそれまでとは逆に「死にたくない」という思いに駆られ、その叫びに反応する形でヴィルキスは変形。内に秘めた闘争心の赴くままに、アンジュはドラゴンを撃破する。
ドラゴン撃破後、ようやく自分が元の場所に戻れないことを認めたアンジュは、それまでの人生と決別すべく自らの長い髪を切り、父や母、妹のシルヴィアに別れを告げ、生きるためにドラゴンと戦い続けることを決意する。
しかし、あくまで自分のためだけに戦い他人を拒絶することを選んだ結果、アンジュは戦闘中に彼女を嫌うヒルダの策略により海に墜落する。ヴィルキス共々孤島に流れ着いた彼女を助けたのは、青年・タスクだった。救助が来るまでやむを得ず彼と共に生活することになったアンジュの心はいつしか氷解していき、救助にやってきた仲間たちとも対等に接するようになる。
そんな中、自分を追ってきたかつての侍女・モモカ・荻野目を介してシルヴィアの危機を知ったアンジュは、母親との再会を望むヒルダと結託しアルゼナルを脱走する。それぞれ家族のもとに辿り着く2人だったが、そこに待っていたのは彼女たちを化物と罵る家族の姿だった。
タスクの救出により処刑を免れたアンジュは脱走罪により投獄され、また検兵に捕縛されたヒルダと再会、「世界を壊す」と宣言しヒルダと和解した所へ突然アルゼナル上空にドラゴンの大群が襲来、さらに真紅のパラメイル「焔龍號」に搭乗している女性、サラによりアルゼナルは壊滅的打撃を受けた。刑罰が解け、迎撃に向かうアンジュはサラの「歌」を聴き、アンジュも「永遠語りの歌」を歌った瞬間、ヴィルキスが黄金色に輝く真の姿へと変貌を遂げ、アンジュとサラが幾多の時代において因縁があることを知り、サラに聞き出そうとするも「また会おう」と言い残し別次元へと帰還する。
アルゼナル襲撃の報を聞いた各国指導者は急遽会議を開き、真の姿を現したヴィルキスの姿を観て動揺する。
その中で世界の創造主であるエンブリヲは、指導者たちにあることを提案する。
ドラゴンとサラの襲撃を退けたアンジュはジルに世界のすべてを聞く、昔創造主が世界から戦争をなくすためにマナを創造したが、ノーマという新たな存在が生まれ、心が疲れた創造主は今度は逆にノーマを絶対悪だと差別感情を植え付け排除しようとしたこと。そして「古の民」とアルゼナルのノーマたちが創造主を打ち倒し、世界を改変するために手を組み、多大な犠牲を払ってヴィルキスを奪取し、いつの日か使いこなせる人物が現れる事を信じ活動していたことを。
同じ頃、原因不明でドラゴンと化したヴィヴィアンはアルゼナル一同により射殺されそうになるが、アンジュの「歌」により元に戻る。
アンジュたちは焼却処分されるドラゴンの死体が人の形をなったことを見て全てを悟る。ドラゴンの正体は人間だったと。
世界の全てを知り、二度とドラゴンを殺さないと激昂するアンジュだが、神様に飼殺されたままでいいならそうすればいいと言ってその場を去ったジルの前にエンブリヲが現れ、同時にジュリオ率いるミスルギ皇国軍がアルゼナル壊滅のために軍を率いて進軍していた。
〈後略〉
攻めて来る敵や侵略者達が、実は自分達と同じ「人間(もしくは「ヤマト2199」であったようなまったく地球人と代わらない身体構造を持つ人類)」だった!言うのは今や古典SFでもなければ、使えないような手段です。
ですが、姿形(すがたかたち)が完全に、ファンタジー世界に於ける「ドラゴン」と化しているのが、実は自分達と同じ人間だった!と言うのは、さすがに驚きです。これまで敵は、異なる宇宙か重なり合う別次元か、とにかくこの物語の舞台となっている世界とは、異なる世界から特殊な穴(異次元の〈門〉ゲート?亜空間ポイント?)侵略して来て「人間を補食する」ドラゴン達が、実は自分達と同じ人間だった!?
まさに、SFファンタジーの究極とでも言いましょうか?第12話に於いて、この物語はいきなりガラリと様相を変えました。
そもそもが、《美しく賢く気高く在りながら優しい姫君が、急転直下最下層以前の非人間扱い受ける!》と言うとんでも無いストーリーに始まり、今度はこの世界全体が一種の作り物。
箱庭的な世界であるという設定が見えると同時に、現在の人間社会も実は人為的に(と言うべきか何者かが恣意的にと言うべきか)基本的な具現者は、「創造主」と名乗っています。
作り物らしきその世界へ、やって来る侵略者達もまたいわゆる怪物「ドラゴン」の姿形をしています。そして、こちらの世界の人間を補食していながら、実はこちらの世界の「人間」と同じだったという、驚愕の事実が明らかになりました!
驚愕過ぎて、物語のキャラクター達以上に、見ているこっちまでおかしくなりそうです!
★と言う訳で、取り敢えずはその《問題の第12話》の詳細だけでも、取り敢えず。★
《2~13話の予告・聞きモノです!リンク切れまで御堪能下さい》
(個人的には13話の予告で、皇女様が歌の利用料を
請求するところが好きですねェ~ッ!)
〈オープニング・ソング『禁断のレジスタンス』
歌:水樹奈々・フルコーラス〉
〈第1期エンディング『凛麗(りんれい)』
歌:喜多村英梨/TVヴァージョン〉
theme : クロスアンジュ 天使と竜の輪舞
genre : アニメ・コミック