TVアニメ・シリーズ『ボールルームへようこそ』の最終回で判明した、この作品の真の主人公とは!?
既に知られて、イヤ原作から分かっていた事かも知れませんが、TVアニメ・シリーズ『ボールルームへようこそ』の1期と2期しか見ていない者としては、衝撃の最終回でした!
何しろ最後の最後で、この物語の(真の主人公)が、実は最初から出ずっぱりの〈富士田多々良(ふじた・たたら)〉君では無く、途中出場のそれも2期に入ってからのパートナー〈緋山千夏(ひやま・ちなつ)〉だったと言う事です。
確かに、その可能性はありました。
決定的だったのは、第22話「リーダーパートナー」でこの物語当初からのヒロイン役、花岡雫(はなおか しずく)がその緋山千夏(ひやま・ちなつ)の実力に気付き、「緋山千夏、あんな娘(こ)が今まで埋もれていたなんて・・・!」という言葉からも、充分察せられます。実力も能力も身体的特徴も、全てが日本女子ダンスパートナーとしては規格外!
その為、表に出る事無く自らダンスを辞めようとしていた矢先に、主人公という中学(出会ったのは高校入学当初)3年生で、いきなり競技ダンスを始めた右左も分からない未知のド素人に出会い、成り行きからペアを組む事になりました。
その日本人離れした規格外性は、別の意味で主人公も同じで、なまじ子供の頃からスタンダードなダンスを覚えていなかったので、その異様な個性が前面に出てきます。
そして、まともな女子パートナーでは受け止められないその個性を、体が大きく体力と技能のある〈緋山千夏〉という女性ダンサーによって、見事に引き出されて行きます。
ちなみに、その「異様な個性」とは本来男性ダンサーであるリーダーが、全ての主導権を握りその上で女性パートナーを引き上げる事が原則の競技ダンスにおいて、《無条件で相手のレベルに合わせてしまう》という、ある意味特殊な能力です。本来であれば、完全にダンスのリーダー失格です。しかし元々、〈男性・リーダー主導という常識〉を持ち合わせていなかった主人公は、〈女性パートナーに合わせるダンス〉に違和感が無く、彼を取り巻く関係者にもその先入観がありませんでした。
かくしてここに、日本人競技ダンス・ペアとしては異色の、女性パートナーがダイナミックで且つ繊細に大きく踊り、男性リーダーもまたその大胆さを加速させるペア・ダンスが成立する、異色の日本人競技ダンス・ペアが誕生したのです!
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「~あんな娘(こ)が、今まで埋もれていたなんて・・・」
今更、緋山千夏(ひやま・ちなつ)の実力に気付いた
花岡雫(はなおか・しずく)。

相手(緋山千夏)の力を利用する事に、
ようやく気付いた主人公。

常識外れで大胆な、
力強く派手な主人公達の踊り。
VS
基本に忠実で、難しさを感じ
させないスタンダードの見本。


ついに主人公とパートナー2人の
探し求めていたダンスが、結実する。
TVアニメ・シリーズ『ボールルームへようこそ』
〈22話~24話(最終回)まで〉
「22話・リーダーパートナー」
「23話・伝統と進化」
「24話(最終回)・ボールルームへようこそ」
当然の事ながら、今後の原作は主人公の成長を描きつつ、現在のパートナーはもちろん当初から登場していた、憧れの同級生女性ダンサーとの絡みも含めて、進行して行く・・・。
事が予想されますが、休載が続く作者の体調が心配です。予定通り2018年01月号では復帰していましたが、02月号ではまた休載の予定とか・・・アニメの方は原作にお構いなく?うまくまとまりましたが、原作がこの先どうなるのかが少し気がかりです。
それにしてもまさか、2期を股に掛けて途中出場の第二?ヒロインを、見事に主役の座に据えて納めるとは大変な博打です!
確かに主人公は、この第2ヒロインを《御してこそ》大きく成長の伸びしろがある事の証明・・・とは言えますが、単純に相手に合わせるだけでなく、そこから更に可能性を引き出す為には、自分をこそ大きく成長させなくてはなりません!
その辺のところ、分かっているんでしょうかねェ~この主人公!?しかも自分自身は、まだただ一人の肉親である父親にも、「ダンスをやっている(やりたい)!」と、告げていません。告げてどうなるモノでもありませんが、現在の競技ダンスは《海外の大会に出て、あるいは教えを受けてナンボ》のものです。
国内でどんなにレベル上げても、あまりに歴史が浅く一般に浸透してもいない『競技ダンス』何てモノを、いきなり「将来の目標!」なんて進路希望調査で言われても、父親は理解不能でしょうし高校の教師だって困ります(しかも恐ろしい事にもっと情熱とやる気のあるパートナーが、同じ高校にいるのですから今から教師達の苦労が思いやられます)。
当然ですが、彼らが髙見を望めば望むほど、他の様々な競技と同じく《お金が掛かります!》これを、決して裕福には見えない〈父子家庭〉がどう乗り越えるのか?乗り越えられるのか!?
何しろ周囲の人達は、少なくとも《家族の理解》は、得ています。この辺を主人公が、どう乗り越えるのか?人柄から言って、彼の父親が反対するとは思えませんが、先立つモノもありますし何より《将来どうするのか?》と言う問題もあります。
プロになれば、一定の収入があるという世界では、少なくとも今の日本ではありませんし・・・。
どちらにしても、最後の後日談?シーンも含めて、実に見事な最終回だったと思います。
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