『BEATLESS(ビートレス)』21話~最終24話がまとめて放映された上で、TVアニメ・シリーズの最終回以降を未放映分として、後日放映にされる現状を憂う。
今のところDVDの発売予定は、少なくともAmazonには載っていません。
基本的にこのブログ記事では、「DVD」の紹介をモットーとしているのですが、Amazonリンクが無い以上、仕方がありません。まァ、これまで経過では後々DVD版も出るだろうと思いますので、今回はBlu-ray版でお許し願うとします。
BEATLESS(ビートレス)は、長谷敏司のSF小説。
イラスト担当はredjuice。月刊『New Type』誌にて14回にわたって連載後、2012年10月に単行本化。2018年02月に文庫本化。
Phase1「contract」からPhase13「beatless(後)」およびLast Phase「image and life」までの全14章構成。
Phase1が『New Type』2011年07月号掲載分、Last Phaseが2012年08月号掲載分に対応する(epilogue「boy meets girl」はLast Phaseと共に2018年08月号に掲載)。
第34回(2013年)の日本SF大賞にノミネート。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
〈テレビアニメ〉
2017年10月07日にマチアソビvol.19でテレビアニメ化が発表された。
2018年01月より06月まで『BEATLESS』が毎日放送ほか『アニメイズム』B1枠、 同年09月より『BEATLESS Final Stage』が放映された。
2018年10月に、また何本もの短期(2クール・24話以下とします)TVアニメ・シリーズが終了しました。
この中で異色だったのが、上記で御紹介した。『BEATLESS(ビートレス)』の、最終4話分一挙放映です。
これは、同2018年06月に地上波全国ネットの毎日放送で、全20話が放映されたものの途中で総集編や特別編を挟み、全24話を放映する事が出来ず、第20話でいったん放映終了となったようです(あくまで推測です)。
20話放映後、残り4話を「特別編」としてこの09月に集中放映する事が、告知されています。
そして予告通り、09月25・26日の両日に4話を一挙放映しました。これは一応色々問題は有るものの、まずは良かったと言えると思います。
それにしても、特にこの09月から10月に終了した短期TVアニメ・シリーズには、最終回で物語がまとまらず、「残りは何年何月放映予定」なら、まだ良い方でほとんど何も終わっていない?まとまっていないと思わせる作品も、少なく有りませんでした。
まァ、1期2期3期と続いているので、4期もあるのだろうという作品もありますが、何も言わずに「ハイ、最終回」という作品も無きにしも非ず(あらず)だと思います。確かにアニメ番組の短期シリーズの、深夜放映が一般化して明らかに原作である小説やコミックの、宣伝としか思えない残念な作品が増えたのも、事実です。
尤も、仮に原作シリーズがまだ終了していなくても、アニメ作品としては「これはここまで!」として一定の区切りを付けたモノも多くありますが、今回(2018年秋終了)は、どう考えても中途半端な終わり方や、姿勢としては「まだまだ続く」様に終わらせておいて、実際は(よく言われるのが、DVD・Blu-rayの売り上げ)原作とは無関係に、アニメはそれきり。
勝手ながら「宣伝用使い捨てアニメ」などと、呼ばせていただいております。
このままでは、この『BEATLESS』も同様の運命かと、半ば諦めていました。
しかし、見事に(?)予告通り残り4話(実際には1話が「これまでのお話のまとめ?」的なモノでしたので、事実上予定通りと言うべきか、全24話で見事に完結)が放映され、安堵しました。本当は、これで「安堵」すべきか悩ましいところではありますが、いざ突撃!と言うところで終わられたのでは、それこそたまったモノではありません。
と言う事で、ここからは、そんな最終の4話『BEATLESS Final Stage』個人的に、好きな部分を取り上げたいと思います。
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以前、拙記事でも御紹介したTVアニメ・シリーズ『クロックワーク・プラネット』拙記事リンク済みと言う作品がありました。
そこでも主に取り上げたのは、〈機械式ゼンマイ歯車人形〉の女性型(この作品にも女性型しか出てきませんが・・・)に、内部から惚れた機械ゼンマイ歯車オタク(間違いなく変態です!)の(困った事に・・・)超天才的少年技師が、いきなり「お嫁さんになって下さいッ!」と叫び、懇願するシーンでした。ちなみに相手の機械式ゼンマイ歯車美少女?も、すっかりこの変態天才少年に惚れているのですが、初期設定なのかこの変態少年が調整した為なのか、典型的なツンデレ・サディスティックな性格をしています。
さて、今回無事に?最終回を迎えた事になる『BEATLESS(ビートレス)』のヒロイン「レイシア」さんはと言うと・・・一応、有名なSF作家アイザック・アシモフの「ロボット3原則」は押さえている。らしいのですが、どうやらそこでの「人間」と言う漠然とした定義が、唯一無二の(一人とは限らないようですが・・・)「マスター」と認証した唯一の(たぶん)人間だけと、定義できるようです。
この有名な定義は、後のSF作品のみならず現実の工学や工業分野など〈常に人間の操作(監視)を受けない、自立型の制御システム〉を持った、あらゆる事象に影響を与えています。
もちろんSF作品は、その最たるモノですが基本的に「ロボットアニメに登場する搭乗型ロボットなど、自意識や判断能力を持たない乗り物や道具としてのロボットに、三原則は適用されない」とされています。
さてそうすると、自らを「道具」と断定してはばからない、この物語の主人公達はどうなるのでしょうか?
あらゆる漠然とした「人間」と言う存在を、自意識を持ち自律制御されたロボットが、自ら「オーナー」と認識した基本的には只一人の「人間」個人だけを、主体とした場合。この3原則に則って(のとって)も、当然オーナーの命令・指示によって人的被害や人間に危険が及ぶ行為は、否定されません。
『BEATLESS Final Stage』
〈4話構成の第1話(21話)〉
いよいよ敵?本拠地(ヒギンズ本体)に殴り込みです!
超高度AIヒギンズは、地下にビルの様な
巨大な建造物として、存在します

これから、自らを設計製作した「超高度AI(世界中に、39台しか無い。50年以上のデーターの蓄積があり、hIE=人型ロボットを制御する超高性能コンピューター)」ヒギンズを壊す(停止させる)というのに「事実上私の親に成る訳ですから、アラタ(主人公)さんとお付き合いをしていると、報告します」と、どこのお嬢様が父親にボーイ・フレンドの紹介をするのか?という感じで、告げるレイシア(人間を超えた、超高度AIと同等の知識と判断力を持つhIE)です。


〈文字通り、そんな彼女のお嬢様発言に、目を丸くする主人公〉

〈でも頷いちゃうんですよねェ~,
ヘタレのチョロい奴と呼ばれる所以(ゆえん)です〉

二人で1つという、人間と超高度hIEの新しい在り方を問う為に、「人間」という存在に疑問を投げかけた超高度AI・ヒギンズを一旦停止するという、無謀とも言える挑戦。それを質量投射モード(レールガンみたいなもの)にも転用できる、電磁砲で口火を切った、レイシアと主人公です。

そしてレイシアは、そんな自分達の行動とヒギンズ地下施設の内部を、自分の目を通して全世界に中継します。
それまで自分達が、一体何と戦っていたのか?これでようやく、民間軍事組織の女性少佐も、知る事が出来ます。


例え、ロボット同士の戦いとは言え、戦闘は残酷です。
自分と同じ、自律思考(自意識)と自己制御機能を備えた、所謂(いわゆる)レイシア級と呼ばれる3人の妹達。彼女達は、ヒギンズがレイシアを造り出す為の試作機として、それぞれ造られ野に放たれたのでした。
その中で最も戦闘に特化し、複数のオーナーを持つ事を許されたのが、メトーデという名を持つ妹でした。彼女は最も良くヒギンズの考えに同調し、自分達は人間の道具では無く〈人間が自分達の道具〉だとして、人間との共存を求めるレイシアを激しく憎みます。
しかし人間との触れ合いにより,「新しいモノを造り出す」という能力を手にしたレイシアによって、胴体を切断されます。

しかしレイシアの方も、致命的なダメージを受けてしまいます。
無残にも抉れた腰の部分が、何を言わずともその損傷の激しさと、その身の損傷の重大さを語ります。これはもう、自己修復などと言うレベルでは無いのでしょう。

「レイシア、好きだ!」自分の限界が近い事を知った
レイシアに対して、主人公は悲痛に呼び掛けます。
それに対して「私もアラタさんの事を、愛しています」と、
彼女はド直球で返します。

「私は、幸せでした」そう言って、レイシアは停止します。

ついにレイシアも、眠り(機能停止)につきます。
主人公は、彼女を置いて中枢へと向かいます。

取り敢えず事件が一段落して、日常へと戻った主人公。
家の前でふと足音に気が付いて、後ろを振り返り驚きます。
季節は夏から冬へと変わり、服装が違います。

そこには予想した通り、レイシアがいました。
服装や髪の色が少し違いますが、ボディがノーマルの既製
品をカスタマイズしたモノで、少し表情も硬いような気がします。

レイシアは言います「私のオーナーに、なって下さいますか?」

主人公は、間を置かずに答えます。「あぁ、お帰りレイシア」

二人の手が自然に、握り合います。
『BEATLESS Final Stage』
(21話~24話リンク切れご容赦)
〈BEATLESS Final Stage 第1話(通算21話)〉
〈BEATLESS Final Stage 第2話(通算22話)〉
〈BEATLESS Final Stage 第3話(通算23話)〉
〈BEATLESS Final Stage 第4話(最終話)〉
そこでも主に取り上げたのは、〈機械式ゼンマイ歯車人形〉の女性型(この作品にも女性型しか出てきませんが・・・)に、内部から惚れた機械ゼンマイ歯車オタク(間違いなく変態です!)の(困った事に・・・)超天才的少年技師が、いきなり「お嫁さんになって下さいッ!」と叫び、懇願するシーンでした。ちなみに相手の機械式ゼンマイ歯車美少女?も、すっかりこの変態天才少年に惚れているのですが、初期設定なのかこの変態少年が調整した為なのか、典型的なツンデレ・サディスティックな性格をしています。
さて、今回無事に?最終回を迎えた事になる『BEATLESS(ビートレス)』のヒロイン「レイシア」さんはと言うと・・・一応、有名なSF作家アイザック・アシモフの「ロボット3原則」は押さえている。らしいのですが、どうやらそこでの「人間」と言う漠然とした定義が、唯一無二の(一人とは限らないようですが・・・)「マスター」と認証した唯一の(たぶん)人間だけと、定義できるようです。
1.ロボットは人間に危害を加えてはならない。
また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
2.ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。
ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
3.ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
「ー 2058年の「ロボット工学ハンドブック」第56版ー『われはロボット』より」と、されています。
この有名な定義は、後のSF作品のみならず現実の工学や工業分野など〈常に人間の操作(監視)を受けない、自立型の制御システム〉を持った、あらゆる事象に影響を与えています。
もちろんSF作品は、その最たるモノですが基本的に「ロボットアニメに登場する搭乗型ロボットなど、自意識や判断能力を持たない乗り物や道具としてのロボットに、三原則は適用されない」とされています。
さてそうすると、自らを「道具」と断定してはばからない、この物語の主人公達はどうなるのでしょうか?
あらゆる漠然とした「人間」と言う存在を、自意識を持ち自律制御されたロボットが、自ら「オーナー」と認識した基本的には只一人の「人間」個人だけを、主体とした場合。この3原則に則って(のとって)も、当然オーナーの命令・指示によって人的被害や人間に危険が及ぶ行為は、否定されません。
『BEATLESS Final Stage』
〈4話構成の第1話(21話)〉
いよいよ敵?本拠地(ヒギンズ本体)に殴り込みです!
超高度AIヒギンズは、地下にビルの様な
巨大な建造物として、存在します

これから、自らを設計製作した「超高度AI(世界中に、39台しか無い。50年以上のデーターの蓄積があり、hIE=人型ロボットを制御する超高性能コンピューター)」ヒギンズを壊す(停止させる)というのに「事実上私の親に成る訳ですから、アラタ(主人公)さんとお付き合いをしていると、報告します」と、どこのお嬢様が父親にボーイ・フレンドの紹介をするのか?という感じで、告げるレイシア(人間を超えた、超高度AIと同等の知識と判断力を持つhIE)です。


〈文字通り、そんな彼女のお嬢様発言に、目を丸くする主人公〉

〈でも頷いちゃうんですよねェ~,
ヘタレのチョロい奴と呼ばれる所以(ゆえん)です〉

二人で1つという、人間と超高度hIEの新しい在り方を問う為に、「人間」という存在に疑問を投げかけた超高度AI・ヒギンズを一旦停止するという、無謀とも言える挑戦。それを質量投射モード(レールガンみたいなもの)にも転用できる、電磁砲で口火を切った、レイシアと主人公です。

そしてレイシアは、そんな自分達の行動とヒギンズ地下施設の内部を、自分の目を通して全世界に中継します。
それまで自分達が、一体何と戦っていたのか?これでようやく、民間軍事組織の女性少佐も、知る事が出来ます。


例え、ロボット同士の戦いとは言え、戦闘は残酷です。
自分と同じ、自律思考(自意識)と自己制御機能を備えた、所謂(いわゆる)レイシア級と呼ばれる3人の妹達。彼女達は、ヒギンズがレイシアを造り出す為の試作機として、それぞれ造られ野に放たれたのでした。
その中で最も戦闘に特化し、複数のオーナーを持つ事を許されたのが、メトーデという名を持つ妹でした。彼女は最も良くヒギンズの考えに同調し、自分達は人間の道具では無く〈人間が自分達の道具〉だとして、人間との共存を求めるレイシアを激しく憎みます。
しかし人間との触れ合いにより,「新しいモノを造り出す」という能力を手にしたレイシアによって、胴体を切断されます。

しかしレイシアの方も、致命的なダメージを受けてしまいます。
無残にも抉れた腰の部分が、何を言わずともその損傷の激しさと、その身の損傷の重大さを語ります。これはもう、自己修復などと言うレベルでは無いのでしょう。

「レイシア、好きだ!」自分の限界が近い事を知った
レイシアに対して、主人公は悲痛に呼び掛けます。
それに対して「私もアラタさんの事を、愛しています」と、
彼女はド直球で返します。

「私は、幸せでした」そう言って、レイシアは停止します。

ついにレイシアも、眠り(機能停止)につきます。
主人公は、彼女を置いて中枢へと向かいます。

取り敢えず事件が一段落して、日常へと戻った主人公。
家の前でふと足音に気が付いて、後ろを振り返り驚きます。
季節は夏から冬へと変わり、服装が違います。

そこには予想した通り、レイシアがいました。
服装や髪の色が少し違いますが、ボディがノーマルの既製
品をカスタマイズしたモノで、少し表情も硬いような気がします。

レイシアは言います「私のオーナーに、なって下さいますか?」

主人公は、間を置かずに答えます。「あぁ、お帰りレイシア」

二人の手が自然に、握り合います。
『BEATLESS Final Stage』
(21話~24話リンク切れご容赦)
〈BEATLESS Final Stage 第1話(通算21話)〉
〈BEATLESS Final Stage 第2話(通算22話)〉
〈BEATLESS Final Stage 第3話(通算23話)〉
〈BEATLESS Final Stage 第4話(最終話)〉
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