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航空旅客機事故《奇跡の生還!》と呼ばれるものに関して3件ほど。


昨今、どうも旅客機の事故が増えているような、気がします。
これは、実際に大事故が発生すると、パイロットを始め直接関係する作業する人々には、内外からの圧力がおおきくなり、逆に普段で有れば何でもない事が気になって、肝心な事を見落としたりミスしたりする事が原因でもあるそうです。もちろん、旅客機事故に限らずいわゆる《危険な作業や公共交通機関等1度の間違いで連鎖的に大事故に成り得る》作業に携わる、全ての人々に言える事です。

ところで、航空旅客機の事故が大きく取り上げられる理由の1つに、その死亡率の高さ!があると思います。
日本で言えば、ある日に起きた中型旅客機の事故による死亡者数と、同じ日の交通事故による死亡者数とを比べると、余程の事がない限り、交通事故死亡者の方が多い事になります。もちろんこれが、ジャンボと呼ばれたボーイング(以下「B」と省略)747クラスの1機で500人以上が犠牲に成り得る、機種で有れば全く別でしょうが痛ましい過去の例を見ても、そのような事故は「(まれ)」と言えますので、単純に紙上の数字としてしまいますと、交通死亡事故の方が多いという、結果になってしまいます。

と言いますか、良く言われるように公共交通機関で、死亡事故に限れば最も安全な乗り物という、言われ方をしています。
ただし、他の交通機関。鉄道やバスなどの陸上交通機関や、船舶などの水上交通機関の場合、仮に事故が発生し乗員乗客に、危機が迫っても周囲が地面で地続きあり。水上とは言っても、太平洋のド真ん中でも無い限り、救難救助の船舶や航空機が駆け付けるのに、何日も掛かりません。

つまり事故発生と同時に、乗員乗客がほぼ全員死亡!と言う絶望的な予測が起こるのは、まさに高空を高速で飛ぶ航空旅客機ならではの、問題だとでも言えるでしょう。



《本格的な太平洋横断大型ジェット旅客機》

フリー百科事典ウイキペディア
Wikipediaリンク済み
より。

〈ボーイング707〉初飛行1957年12月20日
巡航速度マッハ0.81、乗客140~200名。

B707-321B02.jpg

従来のプロペラ4発機の2倍の速度と2倍の搭載量を持つ真に画期的な4発ジェット旅客機。
運用する航空会社にとっても利益に結びつく機体であった。


〈ダグラスDC-8〉初飛行1958年
巡航速度マッハ0.82、乗客140~200名。

DC8-62JAL02.jpg

ボーイング707に対抗して作られた4発ジェット旅客機で、
707と激しく競争した。
設計が後になった分、新しい技術が使われている。特に脚が長く、派生型では胴体の大幅な延長が可能だった

〈日本でも日航・全日空が全面的に導入し、
空飛ぶ貴婦人」とも呼ばれました。〉

《現役で活躍するDC-8の1つ
NASA専用機として利用されています。》

NASADC8B.jpg

NASADC8A.jpg


ボーイング707も、既に旅客用の現役としては、
退いています。しかし世界中で、軍用や
政府専用機などの公の特別機として、
また私的な用途で利用されています。

軍用B707-02

《軍事用のB707》



当然の事ながら、1957年にボーイング707が世界初の太平洋横断ジェット旅客機としてデビューして以来、事故防止と乗客の安全対策は、航空機製造メーカーにとっても航空会社にとっても、必須の命題となりました。
当然日本でも、、世界初の翼の下に4機のジェット・エンジンを備え、太平洋を一気に横断する能力を持った、ジェット旅客機の導入は愁眉の急でもありました。そして日本では後れる事1年でデビューした、ダグラス社(当時)初の太平洋横断可能なDC-8が日航と全日空共に導入されました。
なぜ、日本ではボーイングではなくダグラスだったのか?に関しては、色々とあるようですが結果として、日本では空へのパスポートはDC-8という、常識が出来上がりました。
そして当然のように、日本の空も航空旅客機の運行ビジネスと、「安全」という絶対的な《神話》との、熾烈な競争の場となって行きました。

そして現在、後に文字通り《奇跡!》と称えられる、信じられない航空機の事故とその事故を受けて、必死に飛行機と乗客の安全の為に最善を尽くした、乗務員達の「当たり前の事をした」だけだという、3つの行為を見てみます。


-------------------

《その1》1983年07月23日・B767-200

後に「ギムリーグライダーWikipediaウイキペディアリンク済み」と呼ばれる奇跡の不時着。


ギムリー02

ギムリー01

〈当時の様子を伝える有名な写真〉


〈正常な状態のB767-200〉

767-200B.jpg


-------------------

《その2》1988年04月28日・アロハ航空

B737-200の有り得無い事故と奇跡の緊急着陸。
ウイキペディアWikipediaリンク済み


アロハ243B04

アロハ243A05

〈正常な状態のアロハ航空・B737-200〉


〈海上約7,200メートルで突然天井が、外壁と共に吹き飛ぶ!〉

アロハ243A03

アロハ243B01

アロハ243A02

〈客室乗務員の1人が、そのまま外に投げ出されて行方不明に
なりました。しかし、乗客はシートベルトを着用していた為に、
全員が無事でした。〉

-------------------

《その3》2009年01月15日・エアバスA320-214

ハドソン川の奇跡』は記憶に新しいところですウイキペディアWikipediaリンク済み


ハドソンA01

ハドソンA03


〈エアバスA320-200〉

ハドソンA02



詳しい事を御存じの方には、今さらという事もあるでしょうが、取り敢えずYoutub等で探した動画のそれも日本語付きを中心に、集めてみました。特に最初の、B767-200の事故は余り日本では知られていないようですが、もしこの生還がなければあの「ハドソン川の奇跡」も、無かったかも知れないと言えるのかも、知れません。



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〈経緯について一番詳しい映像です
リンク切れ御免)〉


高度41,000フィート燃料0ゼロ
両エンジン停止!!





〈再現ドラマ後半〉




〈CGで機体の動きだけを、再現した映像のようです〉


燃料が無い為に、着陸のやり直しが出来ません。
同様に本来、無動力機体であるグライダーなどで、よく使われる「サイドスリップ(航空用語で機体を進行方向に対し真横に向け、同時に進行方向を向いた翼の側を、下に向け反対側の翼を上に向ける)」と言う方法(フォワードスリップもほぼ同義だそうです)で、降下速度を上げると同時に、着陸方向に対して空気抵抗の大きい側面を向ける事で、侵入速度を落とす事が出来ます。恐らくこの時点でどんな異常な着陸でも、乗客の乗ったジェット旅客機をこの方法で、着陸させようとした人はいないと思われます。
飽くまでも、軽量のグライダーだからこそ出来る方法であって、通常のジェット旅客機は大きすぎる上に重すぎるので、失速して墜落する(もうしていると言えるかも知れません‥‥‥)危険が非常にあります。

しかしこの時操縦していた機長は、偶然にも長年趣味でグライダーに乗って飛ばしていたので、この着陸方法を思い付いた上に、実行する自信がありました。
問題は機体を、進行方向に伸びる滑走路の手前の何処で、横向きから進行方向に機首を向けて、実際に設置するかです。この時の操縦は大変に難しいもので、機体を横向きに維持しつつ的確に降下させる為に、特に翼に付いた上下に上げ下げできる昇降舵と呼ばれる装置の操作は、困難を極めたようです。機体の傾きの維持と、早く高度を下げる必要となるべく速度を落として、滑走に降りるという素人にも分かる矛盾した操作を、エンジンの推進力無しでやろうというのです。

しかもこの状況を、乗客に知らせる余裕はありませんでした。
機長は、自分の仲間で有る乗務員達が、的確にマニュアルと訓練通りに行動してくれる事を信じていたと、語っていたそうです。しかし機内はまさに、パニック寸前でした。そりゃそうでしょう、明らかにエンジンに異常を起こした機体がいきなり横滑りに滑って、どんどん降下するのですから誰もがこれが墜落だと信じたとしても、無理もありません。
しかし、ベテランの乗務員達は機長が期待した通り、落ち着いて非常事態のマニュアルと訓練通りに、行動しパニックになりかける乗客を、懸命に落ち着かせていたという事です。

問題は機長と副機長の除隊後、ギムリー空港は民間に払い下げられ、管制施設も無い上に2本有った滑走路の1本は閉鎖されて、時折開催される自動車競走に使用されていたそうです。
そしてその日は「家族の日」に当たり、多くの自動車や人々が集まり、競技を終えて野外パーティや、遊ぶ事に熱中していたのです。その事を、2人のパイロットも緊急着陸しようとしたウィニペグの管制官達も、「知らなかった」ようなのです。この辺細かい事は分かりませんが、日本ではともかくアメリカやカナダなら、「そういえばあそこには使用されてない軍の滑走路があったナァ~」くらいで、済むのかも知れません。

ただし完全にこの着陸が失敗し、市街地にB737が墜落したら、乗員乗客のみならず下に住む住民や多くの人々に、被害が出る可能性があります。
ウィニペグの管制官達は、直ちに現地の警察や消防などにこの事態を伝え、付近住民を始め人々の避難や火災への備え。そして当然出るであろう、多くの怪我人の処置を手配しています。
今となっては《そりゃ凄いッ!》で済むのですが、横向きの斜めに傾いた機体の中で窓から外を見た人は、眼下のゴルフ場でプレイヤーが持っているクラブが、何番なのか(7番アイアンとか?)が分かったと、後に語っていたそうです。逆に本来なら高い空を、轟音と共に通り過ぎるだけの、巨大なジェット機がなぜ横を向いたまま静かに、音も立てずにすぐ真上を飛んで?行ったのか!?自分の見たモノが何か、そのゴルファー達はとっさには理解できなかったでしょう。
当然、ギムリー元空港で遊んでいた老若男女達も。

エンジン音のしないジェット機が、ただ横向きに飛んでいる時は、本当に静かですぐ目の前に、その巨体が現れるまで、人々は気付かなかったそうです。
最初に気付いたのは、その空いた滑走路で自転車競争をしていた、子供達だそうです。彼らも最初は何が近付いているのか、全く理解できなかったようです。やがて、誰かが叫びます!「飛行機だ!」「ジェット機が、こっちに来る!?」次の瞬間彼らは、自転車でなぜか滑走路を逃げ始めました。滑走路は確かに走りやすい道ですが、降りて来るジェット機と競争するよりは、すぐ隣りに広い空き地があるのですから、そこへ逃げるのが懸命だと思うのですが‥‥‥大人も子供も、この非現実的な光景に、一瞬ただただ呆然としたようです。



《B737-200の有り得無い事故と奇跡の緊急着陸》





余りにも初歩的な、機体設計と経年劣化による金属疲労の、見積もりのミス。
直接には、機体を管理する航空会社の整備点検が、甘かったという事になります。ですが、そもそもボーイング社の整備点検の規定に、このような微細な亀裂を発見する為の精密検査をするのは、この機体の場合はもっと後で良い事になっていました。
当然同型の飛行機は直ちに運行停止となり、精密検査を行う事になりましたが、この結果がまた驚愕で老朽機体はもちろん。かなり若い機体にも、多くの微細な亀裂が見付かり、ボーイング社はただちに検査規定を改定する事となりました。
そもそも飛行時間だけで、区切りを付けていた定期検査仕様が、実は発着回数に大きく左右される点を、見過ごす結果を招いていたとという事実に、ボーイング社のみならず多くの近距離エアラインを持つ航空会社に、衝撃を与えました。



『メーデー!9:ハドソン川の奇跡(ニコ動)』








〈CGと実際の英語音声による再現〉




〈リンク切れ予備・短縮版〉




映像が克明に描く通り、まさに短時間に起こった事態に対する、機長はもちろん副操縦士から客室乗務員に至るまで、各々の役割をマニュアル通り、そして訓練通り冷静に且つ的確に行動した結果が生んだ、奇跡だとも言えます。
そもそも突発的に通常有り得無い、2基のエンジンが同時に停止し再起動不可能な状態まで、損傷するなどおよそ宝くじで1等を当てるよりも低い確立です。しかも機体はまだ上昇中で、充分な高度にまで達していません。これが何を意味するかというと、最初の「ギムリーグライダー」の様に対処する時間的な余裕が、極端短い事を意味していました。

この為、機長も副操縦士も具体的に何が起こり、どうなっているかを客室乗務員に伝える余裕さえ、なかったのです。
その中で機敏に的確に行動し、指示を出した乗務員の行為はどれほど称賛されても、おかしくないものだと思います。この緊急時に誰も、コクピットに「何が起こったのか?どうすれば良いのか?」などと、聞きに行こうとはしなかったのですから。
それは、そうでなくても慌てず冷静を要する、パイロット達にとってどれほど、ありがたい事だったでしょう。しかも自体はどれ1つ取っても、驚嘆にまで最悪です。
ここで、映像や他でも余り触れていませんが、機長は最後に狙った場所に正確に、早く果実に降下しなるべくゆっくりと着水する為に、あの「ギムリーグライダー」の様に「サイドスリップ」あるいは「フォワードスリップ」と呼ばれる方法を、用いたそうです。
パイロットの安全指導員まで努めた事のある、老練な機長ならばもちろんそれを初めて旅客機で行った、いや行える事を証明したあの「ギムリー・グライダー」の1件を、知らないはずはありません。着水行為で、飛行機の速度が早過ぎれば水はクッションどころか、コンクリート以上の強度を持つ壁と化します。
水平を保ち、やや機首を揚げ充分に(できれば)速度を落としながら、静かに機体後部から水の上に降りる。この日この時のハドソン川の条件が、あらゆる意味でこの時は飛行機に味方していました。風はほとんど無く、その為波もなく静かな水面。途切れた舟影、幅1キロ平均の広い川幅。
上流部に当たる、ワシントン・ブリッジを抜ければ、そこから海までは橋がありません!大型の船舶の往来や、長い川幅を嫌って横断道路は、全て地下トンネル化されていた為です。

更には現在世界で最も安全と言われる、エアバスA320の機体設計。
乗員乗客が、全て90秒以内(アメリカ連邦航空局・FAAが定めた基準)に脱出できる為に、主翼上の胴体部に左右2ヶ所。計4ヶ所の、非常用の脱出扉。
そして何より、水上に1時間は浮いていられる機体設計。全てのドアが開放され機内に水が入っても、最低1時間は水面上に機体がどのような形であれ、残っているように設計されています。実際に、ハドソン川では2時間以上経っても、機体が全て沈む事はなく、「この機体だからこそ出来た事だ」とも、言ったといわれています。


註:最初はエアバスA320とB777の、安全性を説明したかったのですが、B777に触れる余裕は有りませんでした。
というのも、飛行機事故の教訓として、そして旅客機事故の奇跡の生還として、あのまるで映画のような(何で出来無いのかな?米TVドキュメンタリー映画は、あるそうですが‥‥‥)「ギムリー・グライダー」の話しが、ほとんど無い事に少なからずショックを受けて、こういう形になりました。
一応専門的な内容なので、引用や参照元もありますが、なにぶん飛行機は好きだけど、好きなだけで専門的な知識は皆無に等しい状態です。もし、内容に問題があればその責は全て、こちらにあります。






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